先週金曜日に大阪駅の書店でSoftwareDesign 10月号を買うとPacific Connectionは「人間中心のコンピューティング:MIT's Project Oxygen」が主題になっていた。最初に更新日記に取り上げてから1年以上経っているので調べてみた。Project Overviewには最新の状況をmpegのデモにして載せている。回線のスピードがなぜか20KB/秒程度しか出ないので数10MBのファイルのダウンロードに30分程度は覚悟する必要があったが、まじめなデモが楽しめる(^^;)
映画をインターネットで見る時代になったのかもしれないとつい先日書いたが本格的なコンテンツが出始めた。フジテレビのアニメページスペシャル企画Archetypes Forces。ブロードバンドと言っても、256Kのストリームではまだ画面が小さいのだが、引き込まれるように見てしまう。短編だけど、かなりの迫力、力作だと思う。9/30までなので、急いで見に行こう。こういうのを見ると、インターネットはテレビやラジオ、新聞等の旧メディアを次第に吸収し、統合化したメディアとして育つだろうと予感させる。
Rubyと言っても、こっちのRubyのこと。ルビのことをなぜRubyというのか。単なる英語の当て字なのかなとか思っていのだが、日本の普通サイズの活字は五号活字で10.5ポイント、この半分の大きさの活字がルビ用で使われる。英語では5.5ポイントの活字をRubyと言い、10.5ポイントの半分に近いサイズなのでルビと呼ぶ様になった。『
『文学の未来には、行き詰まりのように聳える新しい山があります。そして、その山の先は未だ明らかにはなっていません。僕はその時、徒に山の手前の谷間にしゃがみ込んで絶望に暮れるのではなく、非常に手間の掛かる話ではありますが、今一度嘗ての山に登り直し、その頂上の見晴らしの良い場所から、この後登らねばならない山の更に彼方を眺め遣ることを考えました。それが即ちこの『葬送』という小説です。その意味に於いて、この作品は、いわば「未来を遠望するための小説」です。』ぼくがここにhttp://k-hirano.com/から引用した部分が第二部の裏表紙の帯の部分に引用されている。小説という表現形態に真面目にコミットするのは、最近はずーっとトム・クランシーやJ.P.ホーガンらであったりするわけだけど、そして過去のル・クレジオやサリンジャー、アップダイクなどの、さらに昔の、伊藤整、三島由紀夫、大江健三郎などの思い出であったりするのだけど、はて、未来を遠望すると何が見えてくるのか、それを確かめるために一応購入してみた。昨日のNHK BS2「週刊ブックレビュー」再放送の、作者、平野啓一郎へのインタビューを見て、小説の書き方に興味が湧いたからである。芥川賞を獲った「日蝕」、「一月物語」も眺めてみたが、文体の趣味が合わないと思ったので、置いてきた。この情報過剰の時代には、いわゆる純文学とは何かと思わざるを得ないのだから、以前にも増して革命的な小説が登場する必要があるのだ。
CPANに簡単なパーセプトロンのモジュールがある。これはActivePerlのppmからでもインストールできる。勉強用には短くてよいかもしれない。examplesにあるand.plはそのままではエラーになる。なぜなら、my $p = new Perceptron(... とモジュールを呼び出しているからだ。my $p = new AI::Perceptron(... とするか、直接構文を使って、my $p = AI::Perceptron->new(... としなくてはならない。オブジェクト指向のモジュールとなっている。そのほか、マニュアルをman2htmlでHTML化するとU<Machine Learning>の部分がサポートされていないとして消えてしまう。ActivePerlでインストールした場合にできるHTMLからも消えている。著者はSteve Purkis、リファレンスは、Tom M. MitchellのMachine Learning。
昨日帰宅すると、小泉訪朝の結果を女房から聞いて愕然としながらテレビのチャネルを回した。なぜか、バラエティのようなものばかりが映る。自分勝手ながらなんたることだと一人憤慨する。くだらん番組ばかり流してと、いつもはへらへらと笑ってみているにも関わらず、その異常さにいまさらのように気がつく。PCを起動するとTS Networkのためにから朝日新聞のサイトをクリックする。ようやく事情が飲み込める。国交が正常化するのは良い方向だとしても、あまりにも悲しい結果だ。世界はまだ不条理に満ちている。極東の島国、四方を海で守られている日本もその影響から免れないということだろうか。日本は1980年代の高度成長、繁栄からの没落の中で、まだその残り火、ぬるま湯の中で惰眠を貪っているようにも思えるのだ。米国の動向も気になる。米国も奇妙な国だ。論理的で極限まで進む。これが良いほうに作用すると素晴らしいのだが、戦争の方向に進むのは首を傾げざるを得ない。
さて、人工知能の領域の探索は拡散するばかりだが、はてどこらへんが人工知能の現在なのか、まだよくわからない。わかるぐらいだったら、どこかの大学の研究室で悶々としているところかもしれない。気軽な在野の趣味的研究者としては、いくらでも気が済むまで探索を続けることができる。SOMの研究の情報の公開に感動していろいろ調べていくうちに関心は様々に広がってきた。SOMがニューラルネットワークの一種であることから、結局ニューラルネットワーク(NN)への理解をまず深めることが必要だと基本的には思っている。一方、脳科学のほうからは生成文法理論へとつながる道はあるようだが、NNに到達する道は示されていない。これらが統合される可能性のあるのはミンスキーやシャンクの仕事においてであろうという感じはする。しかし、21世紀に突入した現在、最先端領域がどのようになっているのかは定かでない。まだ、探索を要するところだろう。
昨日Amazonから届いた、M.ミンスキー、S.パパート著、中野馨、坂口豊訳、「パーセプトロン(最新増補版)」、パーソナルメディア、1993年12月31日初版第1刷、340ページ、3914円の増補版の新しい部分であるプロローグとエピローグしか読んでいないのだが、「心の社会」よりも新しい著作であるだけに、心の社会の考え方とNNとの関係がよくわかる。パーセプトロンは汎用の学習機械として登場して、1960年代に大変注目されたNNである。しかし、この能力には限界があるということを原理的に示したのが、1969年に出版された原著である。これは1972年に改版され、1988年にプロローグとエピローグを付け加えて増補版が出た。増補版は1980年代に登場した多層ネットワークによる汎用学習機械側からの批判に答えるために出版されたのである。ミンスキーとパパートはNNから離れて、フレーム理論等の知識表現の方向に仕事を転換している。NNだけでは心の社会を実現できないからだ。心の社会は様々な機能を持つエージェントからできている。次の展開がどうなるのか、まだ見えないが、、、、、全体が統合する形で見えてこないからこそ、おもしろい領域であるということは確かだ。SOMについては最新の情報を知ることができるわけだが、それほど画期的な状態になっているとは思えない。初心者としては最も単純な学習機械と言われるパーセプトロンを詳しく勉強してみよう。
心の中にある辞書を調べようという研究をしている久野雅樹さん。どんなふうにやるんだろうねえ。須賀哲夫さんと構築しているMLAS(Multi-Language Acquiring System)というシミュレータは4、5歳レベルの知能があるらしい。今日、購入したポール・グレアム著、久野雅樹・須賀哲夫訳、「ANSI Common Lisp」、ピアソン・エデュケーション、2002年9月1日初版第1刷、3,400円の二人の訳者。訳者前書に「日本語なり英語なりの自然言語を獲得するシミュレータの構築にLispを用いている(須賀哲夫・久野雅樹編、「ヴァーチャルインファント-言語獲得の謎を解く-」北大路書房、2000)。」と書いてあったので調べ始めたというか、それでこの本を購入したんだよね。福井直樹著、「自然科学としての言語学-生成文法とは何か-」、大修館書店、2001年2月15日初版、2300円、もAmazonから届いた。
8月20日から始まったNIFTYフォーラムのWeb展開に伴って、様々なアクセスツールが出てきているようだ。AirWebのエージェント以外に、INCMにINCM用掲示板巡回プラグイン [cm_FreeBoard]、NifTerm後継のα版Nif-X、それからPWZ3.0(ということはWinCE上ということ)でもアクセスできる。結局、汎用のINCMにcm_FreeBoardをインストール、設定してみた。設定は手動でやる必要があるが確実に見事に動いた。使える。Webへ展開したフォーラムは当面これで行こう。
PCの前に座って、テレビを見ている。一年前と同じだ。一年前、テレビを通してリアルタイムでWTCが崩壊するのを唖然として眺めた。今日は、運命の日、消防士の新人を取材していて、偶然にこのテロの只中に飛び込んだカメラマン兄弟のドキュメンタリーをずーっと見続けた。独占放送だそうだ。ビートたけしの現場でのコメントも現実の重さに押しつぶされてしまった。これから、続けてアフガニスタン前線の報道。まだ、アメリカ軍はアフガニスタンで軍事行動を継続しているのだ。なんとも言い難い。日本はどこを漂流しているのだろう。他人事のような感じでしかない。
Amazon.com Web servicesが始まっている。テベロッパー・キットの配布もある。
adTVには少し唸った。なかなかSonyはやるね。そこでEnterして映画の予告編を見た後、画面に釣られてクリックすると、Star channelに飛んだ。映画の予告編はStar channelが提供しているようだ。回線スピード1Mbps、Pentium III 750MHz、メモリ256MByteが見るための最低条件だ。まだ多少画面は小さいがネットワーク経由で映画が楽しめる時代になったのかもしれない。
久しぶりにmonoのサイトを訪れると、Windows用のバイナリが用意されている。Cygwinや.NET Framework SDK等をインストールしてコンパイルする必要もない。サンプルはhello.csだけなので、それを試すだけでは味気ないが、残念ながら文字列をSJISやUTF-8で書いても正常な表示は期待できない。話は.NETに戻るが、.NETを知るには、GotDotNetが良さそうだ。マイクロソフトの.NET開発スタッフが開いているサイトだ。
は、Perlでないから(^^;)。Larry Wallのインタビュー。摘み食いだけど、「我々は.NETやJavaのような他の仮想マシンをつなぐ膠の機能を持つParrotのインターフェースのようなものを持つようになるだろうと予想している。」なんて書いてある。
表紙を変更した。フレームを縦に使うのではなくて横にした。実際のところ横にフレームがあるとIEのメディアやお気に入り等のフレームの邪魔になる。シンプル・イズ・ベストということで、インライン・フレームも結局ばすしてしまった。TS Networkのロゴはねこ丸さんのものを息子がリデザインしてくれた。
クイックアクセスは極悪さんのYukiWikiが移動したのに合わせて、ActivePerlインストールガイドのリンクを変更。
更新日記インデックスのカテゴリを1行に10個ずつ出力するように変更。
マインドマップ的なものを試しに書いてみた。確かにマップというのはリストよりは関係を把握しやすい。OpenOfficeのImpressを使ったけど、ほとんどPowerPointの感覚で書けた。Impress上では表示されるフォントが重なって表示されるのが気になるが、ペイントに貼り付けると問題なく表示された。それをpngで保存して、gimpで半分ぐらいに縮小したものだ。最初はD-INKの手書きで作って、スキャナで読み込んでみたのだが、縮小すると不鮮明なので使うのをあきらめた。
おもしろいものがある。マインドマップ。あなたの使われていないポテンシャルを最大化するために放射状の思考を如何に使うかというわけなんだが、メモを取る最も効率の良い手法なんだそうだ。ノートに手書きするイメージだが、全体を整理するにはコンピュータでビジュアルにリンクさせて表示させると有効である。
ソニーのCoCoon構想の一端は、カモン!マイキャスターにある。へーっ、こんなのがもうあるんだと思った。特定のハードに結びついたネットワーク。CoCoonというのはConnected Community on Networkの略なのだ。繭のように個人を包んでしまう自己充足的なネットワーク環境を提供しようというわけだけど・・・Cocoonという単語には何かネガティブなイメージもあるなあ。映画のコクーンのイメージがあるせいだと思うけど。Windows XP Media Center EditionのイメージフィルムとCoCoonのそれはよく似ている。Sony Dream World 2002の展示も興味深いものとなるだろう。私の趣味ではもっとオープンなイメージが欲しい。
「ソニー,Ethernet端子を備えるHDDレコーダを発売,ネットAV機器群「CoCoon」の第1弾 」の記事によると、Mips系のCPUでLinuxが動いている。PS2 Linuxの話みたいだ。350MHz。Emotion Engineよりは少し早そうだけど。これに対するマイクロソフトの動き、『米MS、「Win XP Media Center Edition」出荷』。TVをPCから制御するのか。専用機器で制御するのか。TVをTVで見るのか、PCで見るのか。MPEG2で録画するとすれば、TVでもPCでも見れるということだろう。ソニーの録画機コクーンチャンネルサーバーCSV-E77の仕様からはPCで見れるのかどうか定かではない。MPEG2の録画ファイルをPCに転送できるのかどうか。Linuxならできて当然。160GBのハードディスクと地上波チューナー、MPEG2エンコーダーが2系列という本格的な作りだが、BSの録画機能は是非欲しいところだ。Media Centerの自由度とコストを合わせて、天秤に掛けてみよう。
@niftyのフォーラムも部分的にWebへ移行を始めたようだ。HTMLベースになるということである。今日、久しぶりにFPDAにアクセスして時間を掛けてログを更新したのだが、新しい部分がない。おいおいと思ってしまった。AirCraftではアクセスできないってことだよね。わかっちゃいるけど(^^;)airWebのWebフォーラムエージェントを動かしてみたが、使い方が悪いのか、うまく動かない。取り敢えず、INCMを調べるかな。
最近、本の購入量が増大している。仕事関係の本も買うからということもあるが、コンピュータに直接関係のあるものはむしろ減って、脳科学、言語学、哲学関係が増えてきているからだ。今日MEGAで購入したうちの一冊、東郷雄二著、「独学の技術」、ちくま新書333、2002年2月20日第1刷発行、202ページ、680円。この第8章に「情報カードを作る」という項があって、いろいろ考えさせられた。実はこの更新日記は情報カードだと考えはじめていて、いずれ情報カードとして取り扱えるようにしたいなと思っている。カードに書く内容は、事実→引用、アイデアに加えて、属性情報ということになる。属性情報は事実や引用の出典、出所であり、ハイパーリンクのURLということになるだろう。今のところ、アイデアというか、その時々の雑感が主体だが、引用というのも大切だなと思うようになった。それから、タイトルは体言止でなく、文で書く。文科系の人を対象にした本だが、コンピュータの利用についても丁寧に書いてある。今時、紙のカードは現実的でないのだろうか・・・枚数が増えると繰るのが不可能になる。PCでは検索機能を使えるので、カテゴリー別に分けておく必要がない。その他、梅棹忠夫の「知的生産の技術」や立花隆の「知のソフトウェア」等についての議論もあり、情報カードについてはバランスの取れた優れた見解を示していると思う。
「最も基本的な場合を除けば、あらゆる場合に、人が行なうことは、その人が知り、信じ、予期することに、大幅に依拠する。」(1.6)これは「誰もが自分たちに起きたことを覚えていて、そのことを他の人に話す。誰もが経験から学びとり、その知識を後々の行動に役立てている。」(2.13)というシャンクの「人はなぜ話すのか」の書き出しに代表される考え方そのものである。自明のことのよう思えるが、「経験と行為、刺激と反応のあいだの直接的な関係の究明は一般に無益な追究に終わるであろう、と確信して穏当である。」(1.6)に続く文として読めば、本質をついているからこそ、興味深い認識ということができる。「人間の知識と信念体系とはどのようして、獲得されるのかを、われわれは若干の地域において、知りはじめることができる。」(1.6)という、以上の引用を含むパラグラフの書き出しが、チョムスキーにとっての言語学の目的を示しているだろう。これは正にシャンクのいう「真の知性を把握する」(2.367)ことということができるだろう。
チョムスキーの原著は、Language and mind (Enlarged edition)で、1972年に書かれている。シャンクの本は1990年だ。