[A.I.] 人工知能のための哲学 3 - Google DeepMind

宮本和明のシリコンバレー最新先端技術報告 - 「Google DeepMind」が驚異的な速さで学習!人工知能への危機感も高まる:ITproネタ。

さてねえ、ゲームの最適な操作方法を学習するのは人工知能でもできるかもしれないが、新しい概念を習得するようなことが人工知能にできるのだろうか。

ゲームのような、ある特定の論理空間内を理解することは人工知能でもできるかもしれない。ただ、論理空間を自ら拡張できるかどうかが問題。人間は自らの論理空間を拡げていくことができる。それが本物の学習だ。

もっと深く考えてみる必要はあるだろう。現代の人工知能は人間的ではないと思うからだ。人工なのだ。気をつけないといけない。人間ならそれほど問題ではない。他にもたくさん存在している^^;)

他に読んで参考になりそうなのは、次の2件。もっと他にもあるだろうけど。

統計的な処理だけで本質的に何ができるのかを哲学する必要があるのかもしれない。いや、哲学というよりは、科学しなければならない。究極的な哲学は科学を含むかもしれないが・・・

(追記) さらに調べると、Googleの人工知能開発をリードするDeepMindの天才デミス・ハサビス氏とはどんな人物なのか? - GIGAZINEによれば、DeepMindは単なる統計処理を使った人工知能ではないらしい。

DeepMindが示した高度な学習システムは何十年にも渡って研究されてきた人工知能技術の中でも画期的なものでしたが、この技術が可能になったのは「『脳』を研究していたから」だとハサビス氏は語っています。ゲームをプレイしながら学習するコンピュータは、何をするべきかという適切な解答を導き出すために過去の経験を再生して振り返って最適解を見つけ出すというプロセスを経ており、これは人間の脳の持つメカニズムに他ならないとのこと。

まあ、これが「Deep Learning」という概念の説明に過ぎないのであれば、もう少しよく調べてみる必要がある。

更新: 2015-02-07T05:22:16+09:00

[Apple] 次の戦略

iPhone の生み出す利益は スマホ業界の 93% を占める:それを示す1枚のチャート | Agile Cat --- in the cloudネタ。

Android sales in decline for first time ever - Business Insiderの記事によれば、Androidの昨年の出荷台数は10億台以上と凄いが、iPhone 6/6 plusが出たQ4は減少に転じている。

昨日は、Appleの株価、時価総額7107億ドルで史上最高を記録。最高値も122.15ドルで記録更新。 $AAPL [米国時間: 2015/02/10] - Apple Brothers + Mac Newsの記事も出た。

白のバンも!Apple、ストリートビュー搭載へ準備着々? - iPhone ManiaApple、独自の検索エンジンを開発中?プロジェクトマネージャーを募集 - iPhone Maniaアップル、Beatsベースの音楽配信サービスをOS XやiOSに統合へ? : ギズモード・ジャパンなど話題に事欠かない。

一方、Appleから優秀な人材がイーロン・マスク率いるテスラへ流出しまくり - GIGAZINEのような記事が出て、さて、どうなることやら・・・

Tim Cook: Goldman Sachs conference - Business Insiderによると、クックCEOは余裕の感じ。

4月に出るというApple Watchがどうなるかが、当面の問題だろうけど、iPhoneの大きな成功は続いていることが明白になった。当面は余裕だね。

僕がユーザーとして持っている感じでは、やはりAmazonが強敵ではと思う。少なくとも、電子書籍はやはりAmazonだろう。Kindle for PCでデスクトップの電子書籍を支配したので、あらゆるデバイスからKindleへアクセスできるようになった。Appleは、PC上のSafariを更新しなくなったし、iBooksもMacにはあってもPCにはない。Amazonは紙の書籍を持っていることも強み、電子書籍の価格と比較して購入することができる。これは、Musicも同様だ。CDとMP3の価格を比較して、安いほうを買う。MP3の場合は、iTunesの価格も調べて、同額ならiTunesを使う。まあ、Amazonは音楽もどの環境でも再生できる。PCでダウンロードする場合にはiTunesにダウンロードすれば、Apple TV経由でオーディオ再生も可能だ。結局、ハードはApple、メディアはAmazonという感じ。

残りは、データの作成だが、アプリはAppleということになるだろうね。Noteshelfというアプリが秀逸だ。手書きもできるし、PDFに手を加えるような作業もできる。このアプリはAndroidにはない。

Appleは次の時代をどう見据えているだろう。Apple生態系の拡大にあることは間違いない。

(追記) Kindle for Mac日本語版が公開された。「Kindle for Mac」日本語版がリリース ~320万冊以上のKindleコンテンツをMacで - PC Watchを参照。

更新: 2015-02-13T22:22:40+09:00

[Apple] 次の戦略 2 - Apple TV

0℃の日があると思ったら、お昼に掛けて春の陽気が感じられた今日、でも帰宅時には気温が下がっていた。Apple TV 2015: launch date rumours, images and features - News - Macworld UKネタ。この記事は真にMacworld、UKは超マニアックだ。僕のApple TVが第二世代であることを思い起こさせた。第三世代のVersionは7になっていたのだった。

今のところ、焦って第三世代にする必要があるとは思えないが、Macworld UKの記事にあるようなHomekit関連などの新たなデバイスが、第四世代より先に出てくれば、アップデートする必要があるね。

Macworld UKの記事にはありとあらゆる可能性がまとめられており、Apple TVユーザーは必読だ。本物のテレビになることができるかどうか、ゲームマシンやホームサーバー・ハブ・ストレージに留まるのかどうか、そういったところが焦点である。

[Apple] iCarの噂など

アップルの電気自動車、2020年にも発売か!? - iPhone Maniaネタ。[Car] iCarで一旦取り上げたが、まとまった噂記事を探した。ネタ記事の写真に惹かれたことも取り上げた理由だ。アップルマークの入った車の写真を画像としてGoogle検索すると、【フランクフルトショー2011】フォルクスワーゲンの1人乗りシティカー「NILS」はF1感覚!? - Autoblog 日本版が見つかった。

Appleの動向については様々な噂がある。車もその一つだが、既に存在する独自のマップに検索エンジンやストリートビューを組み込んでいくのは必然であろうかと思える。これは当然のことながらカーナビに結び付くのだ。カーナビや地理的情報システムに検索エンジンを限定する必要はまったくないわけだが、さて、何が今後登場してくるのか楽しみではある。

アップルの自動車開発のカギを握る?メルセデス開発拠点責任者の転身 - iPhone Maniaのニュースがアップルの自動車開発の噂に信憑性を与えている。

今、新しい車に求めるものはコンピュータとネットワークなんだけど、運転の醍醐味というか、そういうものも欲しいと思う。運転席に座ってハンドルを握った時のサイボーグ感は一種独特の快感がある。

更新: 2015-02-21T15:35:41+09:00

[Apple] 「Apple Watch」特別イベントは3月9日

ニュース - Appleが3月9日に特別イベント開催、「Apple Watch」を披露か:ITproネタ。

ニュース - 「Apple Watch」は18Kゴールドなど3種類、発売は2015年初頭の予定:ITproで復習しておくか。問題は、iPhoneとの連動がどのように起こるのかだ。どの程度、iPhoneを必要とするのか。独立して動作するデバイスでは有り得ないのか。そんなところがポイント。

[Apple] カメラ搭載ミニバンは「Apple Car」の実験か

松村太郎の生搾りアップル情報 - 12台のカメラ付きミニバン目撃で広がる“憶測”、「Apple Car」は実現するのか?:ITproネタ。

マップのグーグル・マップで言えば「ストリート・ビュー」的なものの撮影カーというふうに見る見方のほうが自然だと思うけど、どうなんだろうねえ。グーグルのものとはカメラの搭載の仕方がだいぶ違う感じ。目撃されたミニバンはとてもデザインを云々するようなものではなく、実用一点張りにしか見えない。アップルが車に参入するというのはとても興味深いが・・・

コンピュータがあらゆるものに姿を変えていく。新しいインターフェースを纏って。

更新: 2015-02-28T10:16:22+09:00

[アート] 日本洋画 珠玉のコレクション

ひろしま美術館。後期の風景編だが、重要な人物画は共通で展示されている。ちょうど一週間前のお話。16時ぐらいに美術館を出る時は雪が舞っていた。22日まで。

../images/2015/02/IMG_0152cm.pngひろしま美術館正面入口、ミュージアム・ショップ

帰りに撮影、雪が舞っていたが、写真には写っていない。


印象派を中心とした西洋近代美術コレクションで知られるひろしま美術館は、実はその西洋美術に大きな影響を受けた日本洋画の巨匠たちの作品も収集しています。本展では、これまで部分的にしか展示していなかった当コレクションを一挙に公開し、黒田清輝や浅井忠、藤島武二などヨーロッパ絵画の影響を受けながら独自の世界を展開した洋画家たちの、めくるめく世界を紹介します。

(特別展一覧 - [ひろしま美術館]より)
../images/2015/02/CIMG3161mr1.JPGチケット

絵は南薫造の春(フランス女性)、1909年頃の作。印象に残る作品の一つ。南薫造 - Wikipedia南薫造 - 日本近代洋画 - [ひろしま美術館]が参考になるだろう。



[本] 十夜一冊 第八百四十夜 オクタビオ・パス「弓と竪琴」

必ずあるだろうと千夜千冊を調べた。957夜『弓と竪琴』オクタヴィオ・パス|松岡正剛の千夜千冊は絶賛している。

ついで、山口昌男の卓抜な案内で『孤独の迷宮』(法政大学出版局)を読んだときは、アメリカ的な運命に対するメキシコ的な運命を対置させたり対峙させたりすることの、その宿命的な課題の大きさと深さに圧倒され、この人には編集文化などおこがましく、老いた賢人や路傍の詩人から、ほとんど思考を停止させられたような気分になった。

この二つの著書から受けた衝撃は、忘れられない。その衝撃そのものが放置と統合をめぐって矛盾しあっているようなものだから、そこにすでにオクタヴィオ・パスだけが示しうる、ぼくでは太刀打ちできないヒントが迸(ほとばし)っていた。

そのヒントはその後に、ぼくが熱心に読むことになるような、たとえばエドワード・サイード(第902夜)やスラヴォイ・ジジェク(第654夜)から受けたものではとうてい埋まらない半導体のようなものなのである。以下、そのことをフォローする話を試しに書いてはみるが、それはおそらくぼくがオクタヴィオ・パス以前もオクタヴィオ・パス以降も、決して得られることのない実感と思索のアマルガメーションをおこしている半導体的な装置のようなものになるだろう。

(松岡正剛、千夜千冊、957夜)

次に「小説の曖昧性」の最初の部分を少し引用しよう。

繰り返し言われてきたように、近代---今われわれの目の前で終わらんとしているこの時代---の際立った特徴は、人間の上に世界を立脚させようとする点にある。そして、宇宙という建物の土台となる石は意識である。・・・

(オクタビオ・パス著、牛島信明訳「弓と竪琴」、岩波文庫、2011年; 271ページ、「小説の曖昧性」)

明快だが、これまで見たことのない表現に圧倒される。これは繰り返し言われてきたことなのか。

これからフーコーの「言葉と物」を思い出した。「もしこうした配置が、あらわれた以上消えつつあるものだとすれば、われわれがその可能性くらいは予感できるにしても、さしあたってなおその形態も約束も認識していない何らかの出来事によって、それが十八世紀の曲がり角で古典主義的思考の地盤がそうなったようにくつがえされるとすれば---そのときこそ賭けてもいい、人間は波打ちぎわの砂の表情のように消滅するであろうと」。言葉と物 (2006/11/11)を参照のこと。

そして、小説は詩にふたたび近づく。「・・・論理的思考の糸を断ち切るために、ことばにその自律性を回復させた。・・・(390ページ)」これがポストモダンの傾向というべきなのか。これをネタに「小説の書き方」を書こうかと思ったのではあるが・・・

この本を読んで、まだ、何もわかっていないということに気付いた。

更新: 2015-02-16T20:04:40+09:00

[本] 読書消費学入門

今日、昼休みにいつも本を読んでいる同僚に何読んでるのと聞くと「流星ワゴン」だと言う。テレビや映画などで見たのを読むことが多い。僕は小説は感情移入するのが面倒なので、対談集などのほうをよく読むという話をすると、、映像化されたものがイメージが湧きやすく、ストーリーなどもある程度わかっているので、読みやすいという。

どのような基準で本を選択するかというと、読み終えるとブックオフなどに売りに行くので、高く売れるものを読むのだそうだ。これにはぶっとんだ。合理的精神、ここにあり。結局、映像化されているような作品は人気があり、古書のニーズも高いわけだ。

高く売れ、楽しめる本を読む。これぞ、究極の娯楽、読書消費の神髄かもしれない。刹那主義と言えば、そうだが、本来娯楽はそういうものかな。娯楽の追求が完璧であるだけでなく、この方は時間の使い方に無駄がない。行動が剃刀のように合理的、気持ちよく、スパッと来る。真剣白刃取り、受け取り損ねると切られるだろう。そういう時がくるかもしれない。

ぼくはと言えば、1年ぐらい前に、田村隆一と大江健三郎の殴り合いを追い掛けて、古書の「青い廃墟にて 田村隆一対話集」(1973年)を227円で購入していたのだが、そのあとがきに開高健と「地図のない旅人」という対談があったらしいことが書いてあることに気付いて調べると、開高健「人とこの世界」(河出書房新社、1970年)という対談集がちくま文庫(2009年)にあることがわかった。大衆酒場に忘れた傘を取りに行ったついでに買ってきた。

あまり上等でないジンのことを「青い廃墟」というが、それを題にして私は小説を書こうと考えたことがあった。『青い月曜日』という題を別の作品に使ってしまったので、新しく題を考えなおさなければならないが、いまでも私はその小説のテーマやディテールを捨てきれないでいる。「詩人をモデルにしてドン・キホーテ小説を一篇書きたいのである」と、小説家の開高健は、ぼくとのインタヴュー『地図のない旅人』で呟いている。そんな小説のモデルにされたら目もあてられないから、先を越して、この雑談集のタイトルを『青い廃墟にて』とした。

(267ページ)

「地図のない旅人」を読んで、その殴り合いの立会人が開高健だと知ったのである。

ついでに言っておくと、引用符が「詩人をモデルにしてドン・キホーテ小説を一篇書きたいのである」についているのだが、正しくは「あまり上等でない・・・」のように、あとがきの最初から囲うべきであることも知ったのである。

../images/2015/02/CIMG3167m.JPG「青い廃墟にて」の「あとがき」と『人とこの世界』

読書空間の構造 1 (2014/03/23)からつづいている。

「青い廃墟にて」の最初は大江健三郎との対談「原初の飛行機乗り」だが、現代詩手帖1965年7月号に掲載されたもの。開高健によれば、乱酔殴り合い事件の前に、田村邸から酔っぱらった二人を追い出したのが岸田衿子で、田村隆一の三番目の妻であった。この対談には田村隆一が「ところで僕自身が現在、コンテンポラリーでいちばん恐ろしい詩人って誰だかわかりますか。・・・僕は率直に言います。岸田(衿子)君です。・・・(大江、沈黙)・・・あれは怖い。あれは。僕はいま岸田君を詩人として話しているんだが・・・。」とある。なにしろ、田村隆一は五人の妻を娶っている。

大江が乱酔殴り合いに言及しているのは、続・田村隆一詩集にも収録されている「持続する志」(1968年)の「田村隆一と垂直的人間の声」である。「地図のない旅人」の対談は1967-1970年の間に断続的に文芸に発表されたものの一つということなので、殴り合いの時期は1968年以前であることは明白だが、さて、「原初の飛行機乗り」の対談の前か後かと、くだらない思いを廻らせている。


更新: 2015-02-26T00:27:20+09:00

[Car] iCar

ジョブズ、電気自動車「iCar」の開発を願っていたと判明 : ギズモード・ジャパンネタ。

次のように、ジョブズは語ったそうだ。

君はわかっていないよ。テスラは中身の構造が非常に美しいんだ。それにあれは単なる自動車としてとらえるべきではない。すべてのプラットフォームがテスラの手になるものなのだから。

ジョブズはテスラに好感や関心を持っていたことは間違いないが、今はテスラとの関係は緊張関係に入ったのだろうか。どうもアップルもICarを研究中、テスラのライバルに:インターネットの第二の波とソーシャルメディアマーケティング:ITmedia オルタナティブ・ブログという話になっている。

[Computing] 本当に必要なもの

「みんなジョブズに騙されている」増井俊之教授が進歩の止まったコンピュータのUIを問い直す【TechLIONレポ】 - エンジニアtypeネタ。一度、取り上げたような気もするが、山下洋一(Yoichi Yamashita)氏が取り上げられたので、もう一度。

つまり、知的活動にも使えないし、受動的な人たちにとっても、やりたいことがすぐにできないという、非常に中途半端なものになってしまっている。ですから、いっそ2極分化して、知的生産向きのスマホを別に作るのはどうでしょうか。

・・・

では、30年変わっていないものを変えるためにはどうすればいいのか。計算機の進化を見ていくと、スイッチがどんどん減っているのに、逆にやれることは増えているということに気付きます。

そこで、「長屋コンピューティング」について考えてみたいと思います。長屋はすごく狭いので、おそらく住みたいという人はいないでしょう。でも、仮にWi-Fiが完備していて、障子が大型スクリーンになり、あちこちのセンサでKB入力できて、自動冷暖房と充実した電子書籍ライブラリがあったらどうでしょうか。1週間くらいなら住んでもいいという人が現れるんではないでしょうか。

でも、そんな設備はどこにでもありますよね? ないのは、こういうところでどう生きていけばいいかというアイデアの方です。小さなコンピュータやセンサはいくらでもあるけれど、それをうまく使う方法が分かっていないのが問題なんです。

結局、必要なことは様々なモノをネットワーク(Web)化することによって意味づけすること。

つい昨日、KINDLE2000のキャンペーンに乗せられて、既にKindle Paperwhiteが手元にある。電子書籍が増えてきて、専用機なら他のアプリの容量などのことを考えなくてよいと思ったからだ。また、専用機なら読書に集中できる。e-inkの表示性能にも興味があった。パーソナル・ドキュメントの利用がどこまで使い物になるかも追求したかった。

既にiPad 2やiPod touch、Kindle for PC/Mac、Nexus 7などでKindle経験は豊富。どの程度のことが可能かはおおよその予想がつく。e-inkのモノクロは覚悟しているわけだが、充電の少なさで帳消しということにならないかな。表示のスムースさは液晶には敵わないが、解像度はiPad 2の132ppiに対して、Kindle Paperwhiteの212ppiと文字は鮮明。画面は紙っぽく、クリーム系の柔らかい色。天井の蛍光灯からの光の反射は少なくて見やすい。保護シートを明日張ってみてどうかを確かめよう。重さもそれぞれ、600gと215g。Kindle Paperwhiteは文庫本並のサイズと重さ。

../images/2015/02/CIMG3162m.JPGiPad 2とKindle Paperwhiteの比較

../images/2015/02/CIMG3165m.JPGKindle Paperwhiteと文庫本

パーソナル・ドキュメントは文献やWebページなどをPDFやKindleの形式に変換して保管し、Kindleやアプリなどから読めるようにするサービス。変換は、当然のことながらデータに依存するので、できるだけ単純な形式のものが良い。

結局、知的生産とは新しい情報と記憶の総合による情報の変形あるいは変質と再生産である。新しい情報と記憶の検索・引用と情報の総合による新しい知識の表現が必要なわけだ。本日記もそのような表現の集積である。如何にスムースにより進んだ知見に到達した日記を生み出すのかというのが毎日の課題である。

10年ぐらい昔、こんなことを考えていた。

PCを使っていてもどかしく感じられるのは、書物、書棚、書物の付箋とPCがリンクできればとか、メモ、ノートや文献のコピーとリンクできないかと思う場合である。実世界の物は行方不明になるし、本のURLをクリックしてもWebブラウザは動かないのである。PCで実世界を検索できれば大変便利だし、本のURLがPCに伝わってWebブラウザが動くと素晴らしい。実世界の実体とPCがどのようにリンクを作れるかという技術が今後おもしろそうだ。

今のところ、まったく進化していない。まだ、センサーやセンシング・データの汎用・実用的な解析技術は発展途上にあるからだろう。

更新: 2015-02-22T18:45:55+09:00

[デバイス] FlashAir W-02のインターネット同時接続

古い記事だが、今頃気づいた。東芝の無線LAN内蔵SDカードFlashAir に32GBモデル、インターネット同時接続に対応 - Engadget Japaneseネタ。僕のは16GBモデルだが、FlashAir(TM)ソフトウェア更新ツールダウンロード(W-02 Class10専用) | 東芝 Pocket Mediaから、更新ツールをダウンロードして更新した。

更新は三回に分けて行われる。三回目がうまく終了しなかったので、失敗したかなと思ったが、FlashAir設定ツールで読むと正常にインターネット接続の設定が出てきて、一安心。PCとカメラのFlashAirとの接続状態で、インターネット接続も可能になった。以前は、カメラに入れたFlashAirとインターネット接続のアクセスポイントの切り替えが必要だった。これで接続状態を意識することなく、便利に使える。

更新: 2015-02-14T21:47:32+09:00

[デバイス] アクティブ・スタイラス

プリンストン、ペン先2mmのスマホ・タブレット用アクティブスタイラス | マイナビニュースネタ。単4電池が必要というところがペン先を細くするためのミソらしい。昨年ぐらいから、2mm前後の極細ペン先の製品がいくつか出ていた。いずれも電源が必要。

要は細密な書き心地が得られるかどうかがポイントなので、実際に使ってみるしかない。さて、価格はこなれてきているようなので、試してみるかな。

[日記] 二月に入り - 猫のしっぽ カエルの手「山里に雪降る」

今日は広島オルフェオンの合唱を聴かせてもらった。皆が楽しそうで、音楽が人を結びつけることを実感し、心地よく思った。音楽は不思議なものだなと思う。昨日はお墓参りから帰宅するとすぐに散髪に出掛けた。帰りは雪が降ってきて、迎えに来てもらった。雪は粉雪で、小さな雹のような緻密な塊に思えた。が、ガラス質ではなく、白い粉に見えるので、光を散乱しているのは間違いない。表面積が大きいせいか、地面に落ちるとすぐに溶けた。一昨日は午前中は雪の予報だったが、朝、山々が雪化粧していただけですんだ。時間はどんどん過ぎ去り、新しい時がやってくる。

Eテレでべニシアさんを見ている。『猫のしっぽ カエルの手「山里に雪降る」』。雪の中をトレッキングに行くために、カルダモンを煮立て、コーヒーに入れる。香りが引き立ち、お腹にもいいらしい。大原から北に車で1時間半、スノーシューで雪の中を歩く。朽木村 - Wikipediaらしい。「くつきむら」と読む。山の中のパン屋さん。地元の食材や薪、工夫した蒸し器。週に一度の手作りのパン。

自宅でトマト・ハーブ鍋。ユージン君はコリアンダーが苦手。最後は鍋にパスタを入れて締めとする。


更新: 2015-02-01T18:45:26+09:00

[日記] 後藤健二氏の死

昨日、号外が出ていた。見たくないと思った。どう受け止めるべきか、わからない気がしたからだ。こんなことがあってよいのだろうか。でも、知らずには済ませられない。いくつか、記録に残しておこう。


[Google] Project Araその後

生まれ変わったGoogleのモジュール型スマホ「Project Ara」 - 家電・モバイル - 日経テクノロジーオンラインネタ。思い出した。チェック。第2回開発会議があったはず。

次はモジュールユニット間の通信は非接触になるらしい。

[Internet] インターネットが消える!?

インターネットは消える運命にある──Google会長エリック・シュミット ≪ WIRED.jpネタ。

どういう意味で消えるのか。よく調べないと・・・

結局、遍在することによって、世界に溶け込み、意識されることがなくなるという意。

更新: 2015-02-09T20:07:37+09:00

[Internet of Things] 人間の拡張

シリコンバレー101 (601) Googleが公共交通サービスに進出、Googleバスに乗ってみた | マイナビニュースネタ。「近い将来にインターネットが姿を消す」という意味。

この記事を読むと、PCの前に座ってインターネットにアクセスするだけの時代は過ぎ去ろうとしているのかもしれないと思った。今のところ、僕自身はPCがすべてだといっても間違いではない。モバイル環境が完璧ではないし、生活の主体ではないからだ。モバイルのアプリは知的生産に向いているものは少ない。自動化がさらに進むと、身に付けたセンサーが自動的に収集したデータをクラウドに送り、解析した結果を取り出してくるかもしれない。クラウドに送る必要さえないかもしれない。モバイル・デバイス上で処理できることも多いだろう。モバイル時に人間が知的生産を実行するのは効率が悪い。機械に任せればよいのだ。機械に支援させつつ、知的生産するっていうようなアプリケーションはどのようなものが考えられるだろうか。

今年のダボス会議でGoogleのEric Schmidt会長が「近い将来にインターネットが姿を消す」と発言したのが話題になった。これはインターネットがなくなるという意味ではなく、センサー類やネットに接続する機器が世の中にあふれ、まったく気にならないほど身の回りの至るところに存在するという意味だ。

2000年代にWeb 2.0という言葉を広めたTim O'Reilly氏は「IoT(Internet of Things)とは、Human Augmentation (人々の拡張)である」と述べている。そして、人々がセンサーを身につけ、データに基づいた判断を下すようになるとアプリケーションも大きく変化すると指摘する。

その意味で、UberはIoTの可能性を生かしたIoT企業の草分けだ。Uberの運転手はスマートフォンで拡張されたタクシー運転手(リアルタイムでロケーションを発信するなど)であり、Uberの利用客もまた拡張された乗客(リアルタイムでUberカーの位置を把握など)である。IoTというと「モノのインターネット」という名称から、スマートウォッチやGoogleが開発している自動運転カーのような、これから登場するIoT機器を人々は想像するが、すでにIoTソリューションは私たちの身の回りに存在している。「あらゆることにコンピュータ・ハードウェアとソフトウェアを介在させることがIoTだ」とO'Reilly氏は述べている。

ネタ記事の後半はさすがの内容だね。IoTのイメージが膨らんできた。素晴らしい。

Uberって既に世界に展開している。東京は、Uber - Tokyo

自分の頭を使わないと情報を活用できないし、機械をどう役に立てるかにはセンスがいるだろう。僕はIoTをそういう観点から見ている。それはデスクトップでも同じことではあるのだが。

更新: 2015-02-22T09:59:33+09:00

[メモ] 記憶の奥義

本や記事から得た情報を忘れないようにする方法 | ライフハッカー[日本版]ネタ。こういうのが今時の重要なことを忘れないようにする方法。

ただ、あまりスマートな方法とは言えない。まず第一に手間が掛かり過ぎる。それだけに効果は大きいかもしれないのだけど。

今ならカメラだろうねえ。高性能化しているので、データの識別力は高い。本の該当箇所を撮影して、簡単なタグやキーワードを付けて、張り付ける。Picasaなら、取り敢えず、情報をキーワードと写真を合わせて置いておける。

最近は、撮影すると、デジカメからFlashAirからWiFiで写真をPCのブラウザ経由で取り出して、月毎のフォルダに格納して、Gimpで編集すると、FTPで、更新日記の記事を載せているWebサイトに送り出す。この一連の仕事を、もしかしたらバッチにできるかもしれないなとは思うことがあるけど、今のところ、そこまでの自動化は追求していない。

本日記において引用を増やしているのは、引用先のリンクを辿ればいいじゃないという気持ちも以前はあったのだが、千夜千冊の丁寧な引用に学んで、リンク先のどこがおもしろいのかを明示しようという気になってきたのである。そのほうが日記の資料的価値も高まる。システムの一例、情報が本の場合について、箇条書きにまとめている部分を引用しておこう。

  1. 本を読む。余白にメモをとり、必要な個所をマーカーで塗る。1週間待つ。
  2. ふたたびその本を開き、メモとそれに関連する引用を『Evernote』にタイプして、その情報が必要になりそうな場合(例:交渉)あるいは、該当専門分野(例:マーケティング、ビジネス)とタグづけをする。
  3. もしその本が、今探している記事やテーマに関連しているなら、関連する引用をインデックス・カードに書き出して(あるいは印刷して)PCのソフトウエア上で適切にタグづけするか、備忘録に加える。
  4. カレンダー上で今から4カ月後の日付に、その本や関連情報(例:交渉)を見直すように印をつける。
  5. 共感を覚える内容なら、プリントアウトして壁に貼る。余計な雑音が入らないように、引用は一度に2つか3つまでしか貼らないようにする。
(本や記事から得た情報を忘れないようにする方法 | ライフハッカー[日本版])

手間が掛かり過ぎると先に書いたが、手間を掛けないと結局役に立つものにはならないかもしれない。ただ、本に書き込むのは趣味に合わない人は、次のようにするとよいかもしれない。

  1. メモノートにページ数と共に本のメモを取る。本の該当箇所には付箋を貼る。一週間待つ。
  2. ふたたびメモノートをキーにして本を開き、引用該当箇所を撮影して、写真をPicasaに取り込み、写真の「説明」にタイトルやキーワードを書き込んで、もしその本が、今探している記事やテーマに関連していているならば、タグ付けする。
  3. 4ヶ月後に見直しためのアラートをカレンダーに仕掛けておく。
  4. 共感を覚える内容なら、もっと詳しく記録に残すために、HTML日記にでも記事を書くとよいかもしれない。

しかしながら、情報が次から次へと生み出される現代においては、情報を新たにメモるのに忙しく、4ヶ月後には過去の情報などどこかに紛れてしまいそうだ。「余白のメモ」というのが、どの程度のメモなのかということが問題になるかもしれない。メモをノートを取るのではなく、ポストイットのようなもので、その該当箇所に張り付けるのがよいだろう。さもなければ、本日記のようにデジタルで記事にしてしまう。そうしておけば後から検索できる。4ヶ月後に最終的な処置を決めることなどする必要もない。日記を常に検索して読み返すようにすれば、情報の関連性も容易に把握できる。

更新: 2015-12-31T14:42:47+09:00

[Mobile] モバイルの原点へ

Kindle Paperwhiteを使って今日も読書を試していた。iPad 2を使うのとの大きな違いは、やはりサイズが小さく軽いこと。iPad 2の600gは片手で取り扱うには重い。

../images/2015/02/iPhone-iPad_Display_size-Weight.pngiPhoneとiPadのディスプレイサイズと重量の関係

Kindle Paperwhiteは6インチ、206g。サイズに応じて軽量の傾向は、iPhoneやiPad miniのサイズの傾向に一致している。


軽量化はモバイルの原点だが、モバイル・デバイスの軽量化はもはや限界か。強度の問題もあるし、難しいところなのだろう。

モバイル・デバイスは、移動しつつ、なんらかの作業をするためのツール。歩きながら、あるいは車を運転しながらという状態を想定すると、大きさや軽さも大切だが、パームトップ(palmtop)では足りなくて、ウェアラブル(wearable)という考え方が出てきた。しかしながら、今のところ実用的なものはないだろう。メガネか時計が有力な候補だが、Google Glassが後退した今、眼鏡は現実世界に3Dホログラムを重ねて表示する「Windows Holographic」とヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens」をMicrosoftが発表 - GIGAZINEが気になる。時計はApple Watchが成功するかどうか。ただ、いずれもPalmtop tabletを置き換えるものではない。まだまだ、本当に必要なものになるためにはアプリケーションを含めて練られる必要がありそうだ。

Kindle PaperwhiteにAmazon推薦のバッファローの保護シートを貼ると、乱反射させるためのザラザラの手触りが滑らかになって、ヌルヌルと高級感のある感触に変化。多少、反射が多くなっても手触りのほうが優先。これは最もよく使うデバイスになりそうな予感。モバイル時の読書に必須になるかも。

更新: 2015-02-24T21:11:09+09:00

[マイクロソフト] HoloLens - Alex Kipman

マイクロソフトの天才、キップマンってどんな人? : ギズモード・ジャパンネタ。

最近、話題になったHoloLens。Kinectのモーション・コントローラーもKipman氏の制作らしい。

VRを現実世界にホログラム化して操作する。ちょっと欲しいね。

[Music] ゼイン・ロウ(Zane Lowe)とは何か

アップル、BBCの有名DJゼイン・ロウをリクルート ≪ WIRED.jp英BBCのトップDJ ゼイン・ロウ(Zane Lowe)、アップルへ | Musicman-NETアップルが英 BBC ラジオの人気DJ をヘッドハント。今夏の開始を噂される新音楽サービスに合流か - Engadget Japaneseネタ。

先日、ハードウェアはApple、メディアはAmazonと書いたが、それにもかかわらず、Appleのメディア戦略の展開は過去から興味深いものだ。新しいメディア世界をさらに広げることができるかどうかだ。

iTunes Festivalの記事で取り上げたAdeleやEd Sheeranもゼイン・ロウによって人気が出たアーティストだそうだ。iPod/iTunesがAppleの進展のきっかけになったのだから、西欧世界ではiTunes Musicがかなりの存在感を示していることは間違いない。

日本はどうなるのだろう。Apple TVを含めてなかなか盛り上がらないことこのうえない。

更新: 2015-02-21T11:05:40+09:00

[論文] arXivとDigital Object Identifier

最近、Yangqing Jia氏が著者の一人の「DeCAF:A Deep Convolutional Activation Feature for Generic Visual Recognition」を入手すると、「arXiv:1310.1531v1 [cs.CV] 6 Oct 2013」の記載があり、arXivに最初に提出された論文だった。僕がarXivを知ったのは、おそらくarXiv.org (2003/05/27)の頃で、2004年の5月から、興味のある分野の論文投稿に関するメールを受け取り続けている。もう10年以上になる。arXiv.orgへの月間論文提出統計を見ると、arXivはWebとほぼ同時に生まれているようだ。論文数は順調に伸びて、累積100万件を超えている。

arXivについての最新記事は知的交流プラットフォームの意義 (2012/05/14)なのだが、学術論文は特に誰もがフリーでアクセスできるようにしてほしいものだと思う。arXivは初期バージョンの論文投稿日を確定させるために使われている場合もあるようだ。後のバージョンは実際のカンファランスなどで発表されている。先陣争いのある最新研究の動向を押さえる場合にはarXivは有効なのかもしれない。

たまたま、arXivのことを思い出して、届いた最新メールを見ていると、Single Page Application and Canvas Drawingというタイトルが目についてダウンロードして印刷した。最初のページの下に、「DOI:10.5121/ijwest.2015.6103」という記載を見て、DOIって何だったろうと調べ始めた。「Digital Object Identifier」だった。DOI(デジタルオブジェクト識別子)を参照すると、論文・図・表までの著作権管理を行うことを構想している。arXivに投稿されていても、DOIが記載されている論文には、arXiv:で始まる識別子は記載されていない。arXiv.org help - Understanding the arXiv identifierを参照しておくとよいのだろう。

[PC] Raspberry Pi 2 Model B + Windows 10

Raspberry Pi 2 Model B発売。4コア化&1GB RAMでWindows 10も対応、6倍高速 - Engadget Japaneseネタ。ユービキタス・ウインドウズ計画だね。

さて、コンピュータはどこに行くのだろう。IoTとかWoTとか・・・日常生活に本当に必要かというとそうでもないかな。次のキラーアプリケーションは何になるのだろう。キラーハードウェアかな。Apple Watchなのだろうか。

何か、最近、ワクワクしなくなった。ジョブズがいなくなったからかな。

でも、マイクロソフトの動きとして、Android フォークの CyanogenMod に Microsoft が出資? Google との新たな戦いが始まる? | Agile Cat --- in the cloudが、話題になっているのが気になるね。RaspberryへのWindows 10の対応だけでなく、何か、必死さが伝わってくる。本物かな。

更新: 2015-02-02T22:51:47+09:00

[PC] モバイル族ならゲットするしかないかも

ASUS、約半値となったデジタイザ搭載「VivoTab Note 8」 ~Windows 8.1 with Bingの搭載で64GBモデルが24,800円 - PC Watchネタ。

64-bitのクアッドCPU、メインメモリ2GB、ストレージが64GB、8インチ・IPSディスプレイの1280x800、デジタイザ付。Office Home and Business 2013を搭載、microSDXCカードスロットもあるし、カメラやセンサー類など、ないものはないスペック。コストパフォーマンスはかなり高い。

[Perl] Fosdem 2015: It's Christmas!

Fosdem 2015: It's Christmas! | shadowcat_mdk [blogs.perl.org]ネタ。

LarryのFosdem 2015のトークに関するレポートをようやく確認した。Larryの61歳の誕生日、すなわち今年の9/27にPerl 6.0のversion 1.0のdeveloper releaseを、クリスマスにversion 1.0のreleaseを出そうとしていることをLarryがアナウンスしたそうだ。

さあ、祈って、期待して成り行きを見守るしかない。Perl 6の最新ニュースは2015.04 Gotanda Lands | Weekly changes in and around Perl 6にある。1/26付け。

[Perl] FOSDEM happened

2015.05 FOSDEM happened | Weekly changes in and around Perl 6ネタ。詳しいレポートが出た。Larryの詳細はもう少し掛かりそうだ。他のPerl関係のトークはスライドを見ることもできる。

[Perl] Larry Wall Perl 6インタビュー - Perl 6の現在と15年の歴史

Rebuild: 78: Have The Appropriate Amount Of Fun (Larry Wall)ネタ。宮川氏のインタビューのMP3とTranscriptが出た。ありがとう。Transcriptを購入した。$2.99也。

大変、興味深い。時折覗きながら知ったPerl 6に関する断片がつながっていく。RFCは20ぐらいを期待していたのに、361も出てきた。整理して書き出すのに6ヶ月も掛かったが、それでも完全なごたまぜ、滅茶苦茶だった。コミュニティ・デザインとは、大変なものだった。それを乗り越えてきた。それぞれの試みを通して、様々なことが見出され、発展していく。あー、そういう事情だったのかと。開発の途中、いつの頃からか登場したNQP(Not Quite Perl)はPerl 6のサブセットだった。JVM上にもまずはNQPが実装された。

Inline::Perl5でPerl 5モジュールやスクリプトを使えるのは当然として、Inline::Pythonで同様のことができる。Pythonには有用なライブラリが多いので、実用的なものになるかも。JVMをバックエンドに使ったRakudo JVMでは、Javaも呼び出せるらしい。うむ、Inlineで、Cコードも書ける。

Perl 6のモジュールは、Perl 6 Modules Directoryにあるので、必要なものがあるかどうか、チェックするとよい。もっとも、Perl5のライブラリをInline::Perl5から使えるので、Inline-Perl5/README.md at 2fa40a1470d5bb0718bd5c0abfd5b4e1c546e238 ・ niner/Inline-Perl5 ・ GitHubの使い方も覗いてみるとよい。

いよいよだね。

[哲学] 人工知能のための哲学 2

人工知能のための哲学塾の三宅先生の初期プランを示しておこう。

僕はコンピュータ的な哲学として、ウィトゲンシュタインをどうしても思い浮かべてしまうのだけど。僕の記事のタイトルには「塾」がついていないので、意味が変わってくるかもしれない。人工知能を理解するための哲学を学ぼうというのか、人工知能に哲学を教えようというのか。「塾」が付いていようがいまいが、大して違わないということにしておこう。

[哲学] 人工知能のための哲学 4 - 意味とパターン

ニュース - [ITpro EXPO 2014]「コンピュータがデータの意味を理解」、日経コンピュータ中田記者が人工知能のインパクトを熱弁:ITproネタ。この「コンピュータがデータの意味を理解」というのには相当の違和感がある。

コンピュータはデジタル機械であって、0と1しか理解しない。パターンを識別するというなら、まあ良しとするのだが、それを意味に変換するのは人間だ。それはともかく、現実問題としては、コンピュータが今後どのようにシステム(ロボット)に組み込まれ、どのように自律的に動作するようになるのかが問題になるだろう。コンピュータ・システムが自律的に行動するようになれば、その行動は人間に影響を与えるようになる。そこにおいて、すなわち、もっと別の意味において、意味を持つようになる。コンピュータが人間の管理下にあるうちは問題ない。

パターンが意味をもたらすという話は哲学にもつながるだろうけど、やはり科学そのものかもしれない。

今日の人々は、すべてが1とゼロからくるのだという考えに慣れっこになっている。コンピュータが使う二者択一(バイナリー)の数学は、全部このシステムに基づくものだ。しかもこれは偶然ではない。論理的な演算に使う数にとって、1とゼロだけが決定的な特質をもっているのだ。言いかえればその数自体を掛け合わせても、まったく変わらないのは1とゼロだけしかない。どこまでいってもゼロの自乗はゼロ、1の自乗は1なのだ。

論理代数の生みの親、19世紀の数学者ジョージ・ブールの説明によると「論理の記号はX²=Xという特別な法則に支配される。数の記号でこの同じ法則に支配されるのは二つのみ、すなわち1とゼロだけである」。

これを基にすると、彼の思考の数学の基礎として考えられるのは1とゼロしかないということに、ブールは気づいた。

(K.Cコール著「無の科学 ゼロの発見からストリング理論まで」、白揚社、2002年、79-80ページ)

コンピュータが論理代数を扱えるのは明確であるが、恐ろしいことに、世界がゼロと1から成り立っているとすれば、そこに止まるかどうかは定かでない。

今のところ、「Deep Learning」の実力は、宮本和明のシリコンバレー最新先端技術報告 - Deep Learningを実装した自動運転技術、Nvidiaが開発しAudiなどに提供:ITproに記載されているようなものだ。高度化、制御化されてはいるものの、パターン認識に過ぎない。

人工知能の行方を考える場合、DeepMindの天才デミス・ハサビス氏やNvidiaの車載スーパーコンピュータ「Drive PX」がサポートしているUC Berkeleyが開発したDeep Learning開発フレームワーク「Caffe」、[A.I.] 人工知能のための哲学 3 - Google DeepMindで引用した記事の最後に言及されているデイヴィッド・ドイッチュ著「無限の始まり:ひとはなぜ限りない可能性をもつのか」にも興味を持たざるを得ないだろう。

Yangqing Jia氏はCaffeの著者だが、今はGoogleのコンピュータ・ビジョンの研究科学者で、Pythonの使い手のようだ。Pythonで書かれたMincepieという軽量級のMapreduceとGPUなしでDeep Convolutional Neural Network(Deep CNN)モデルを走らせるための一般化されたPythonフレームワーク「Decaf」を開発している。

デイヴィッド・ドイッチュ先生は、ブライアン・グリーン著「隠れていた宇宙」(ハヤカワ書房、2013年)の下巻、127ページに登場する(第8章「量子測定の多世界」)。オックスフォード大学の一流物理学者チームでエヴェレットの量子力学の多世界解釈を確率でどう扱うかを研究しているらしい。「無限の始まり」は明日届くだろう。楽しみだ。

合理主義的伝統について、ウィノグラード氏は「ガリレオとデカルトによる形而上学的革命に基づいており、プラトンとアリストテレスまで辿れる伝統から生まれてきた。物理的実在の「客観的」世界と、個人の思考や感情の「主観的」な精神世界という二つの現象領域の存在を認めた」ものであるとする。

そのうえで、「世界というのは身体的なものとのインタラクションを通じて浮かび上がるもの」であるとする哲学者のハイデッガーや、生物学者のマトゥラナの理論を基に、AI研究における「客観的な世界・モデル」という捉え方の限界を指摘する。

・・・

・・・「最近読んでるドイッチュという物理学者の『無限の始まり』という本では、カーツワイルとかのシンギュラリティ派を軽く否定してましたけどねえ。ついでにチューリングテストもw」。

(記者の眼 - 元専門誌記者が抱く「イマドキのAI」への期待とモヤモヤ感:ITpro)

ウィノグラード先生については、これまで書いたことをリストアップしておこう。

後は、プラトン、アリストテレス、ハイデッガーを本当にわかっているかはともかく、一応名前ぐらいは知っているとして、マトゥラナを調べておこう。


更新: 2015-02-08T09:09:22+09:00

[哲学] 人工知能のための哲学 5 - 新しい哲学

少しセーブしないとまずいので、岡本裕一朗著「フランス現代思想史 構造主義からデリダ以後へ」(中公新書、2015年)を立ち読み。21世紀に入って、デリダが亡くなり、その後、フランス現代思想の現在はどうなっているだろうかという疑問に答えてくれる。ソルジェニーツィンの収容所群島がフランスで刊行されて以後、1980年代には、フーコー・ドゥルーズ・デリダなどはフランスの思想界では既に周縁に追いやられていたとの話に愕然。新哲学者 - Wikipediaにも少し記載がある。「Nouveaux philosophes」には「新哲学派」という訳もあるようだ。

「新哲学者」には含まれていないが、ベルナール・スティグレール - Wikipediaの著書名「技術と時間」に興味を持った。ハイデガーの影響を受けているそうだ。現代においては、技術の影響を哲学も無視できない時代に入っている。「人工知能のための哲学塾」が構想される時代であれば当然だろう。

更新: 2015-02-11T18:41:03+09:00

[Podcast] 池田雅延氏 小林秀雄を語る

池田雅延「小林秀雄と人生を味わう夕べ」 | Peatixをツイッターで見つけて、調べていると、池田雅延氏 小林秀雄を語る - もぎけんPodcastを見つけて、ダウンロードして、iTunesで聴き終えた。すると、なぜか、ビル・エヴァンスの「Peace Piece」が続いて流れ始めた。生々しいピアノの音が煌めくように響いている。鍵盤へのエヴァンスの精妙なタッチが、ピアノのハンマーに伝わり、打たれた弦が多彩に震えると聴いたこともない音が溢れ出すのが目前に見えるかのようだ。

池田雅延氏は新潮社の小林秀雄担当編集者の経歴を持つ。講演会は、たっぷりと質問の時間を取って、十分に池田氏の話が引き出されていた。ベルグソン論の「感想」の話が中心だった。最初は「脳と仮想」でも取り上げられた蛍とおっかさんの話。

僕はと言えば、小林秀雄の「本居宣長」の話題から遠のいていたが、ここで、もう一度復習しておこう。

小林秀雄に戻ってきたが、じっくり、小林秀雄を読もうかと思っている。人生の鍛錬―小林秀雄の言葉―(新潮新書)考えるヒント4 ランボオ・中原中也 電子書籍: 小林 秀雄をKindleにダウンロードした。

更新: 2015-02-28T22:04:35+09:00

[千夜千冊] 千五百六十六夜 アブダクション - 仮説的推論

1566夜『アブダクション』米盛裕二|松岡正剛の千夜千冊ネタ。昨年の12月18日の夜だが、取り上げておこう。

ものごとを調べる場合に最も効率のよい方法は、仮説を立てて、こんな情報があるはずだという観点から、絞って調べ始める。キーになる重要な情報を一つ見つけることさえできれば、後は芋づる式に引き出せる。

まあ、僕的にはそんな話だが、この夜には、様々な観点からの重要な情報が詰まっている。ちょっと観点が多すぎて、手強い。ゆっくりと味わっていこう。

[スマートフォン] Ubuntu Phone - Scopes

シリコンバレー101 (602) 気づいてほしい、Ubuntuスマートフォンのスゴいところ | マイナビニュースネタ。いつもながら、目の付け所に感心。

Scopesはコンテンツ主体のインターフェースなのだろうが、Features | Ubuntu for phones | Ubuntuを見る限りは、コンテンツがどのようにScopesに取り込まれていくのかがわからない。音楽や本・ドキュメントなどはある程度取り込みは明確になるだろうけど、例えば、Webページや地図などはどうなるのだろうか。コンテンツ・アプリをカテゴリに分類して表示するのだろうか。

おそらく、コンテンツ単位・コンテンツ構成要素のマイクロ・フォーマットみたいなものが必要になるのではと思っている。RSS/Atomのようなもので、基本的にはいいわけだけど、モバイルデバイスを想定したデザインのようなものがあってもいいのではと思ったり・・・

[スマートフォン] VAIO + 日本通信 = 3月12日

VAIOスマホ、3月12日に発表! - 日本通信が告知「いよいよ準備が整った」 | マイナビニュースネタ。組合せに期待するが、高付加価値狙いになるのかどうかがポイント。

さらに言えば、お買い得感のあるコストパフォーマンスと手頃な価格設定があるのかどうか。既にASCII.jp:「VAIOスマホ」ベンチ結果・スペック情報が早くも?のような情報が流れている。カメラは高性能なモノを搭載しているようだ。ストレージ11GBはコストを考慮している感じだが、メインメモリの1.8GBの数字と合わせて、これまで見たことがない微妙な数値。

[テクノロジー] 技術力がすべて

「エンジニアは技術力がすべて」iPhoneを開発するApple日本人エンジニアが語る、キャリアの作り方 | TechPeopleネタ。

シビアな世界、それが本当に効率が良いのかどうかとは思うが、ダイナミックに物事自体は進むかもしれないね。

[宇宙論] 天の川とワームホール

天の川は巨大なワームホール? 鍵はダークマター : ギズモード・ジャパンネタ。

ダークマターって、まだよくわかっていないのかな。確かに明快に説明した本はないような気がする。