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4/29/2013 (Mon.)

ものごとにはつながりがある。それは四月という時節に起きた。

images/2013/04/IMGP1015s.JPGシャガ(著莪、胡蝶花)、縮景園にて。

これがライラックだとおもしろいのだが・・・


なぜか、深瀬基寛著「エリオット」(筑摩叢書 103、筑摩書房、1968年)を持っている。ユリイカか西脇順三郎かなにかを読み齧ったかなにかの拍子に買ったのだろう。「荒地」(1922年)の最初「I 死者の埋葬」のはじまりの部分は衝撃的だ。四月が過ぎ去らぬうちに一度取り上げたいと考えていた。西脇順三郎の訳も読んだことがあるはずだけど・・・

四月はいちばん無情な月
死んだ土地からライラックを育てあげ
記憶と欲望とを混ぜあわし
精のない草木の根元を春の雨で掻きおこす。
・・・

「エリオット」は筑摩叢書の第103号だが、僕は他に第1号となった三好達治著「萩原朔太郎」(筑摩叢書 1、筑摩書房、1963年)を持っている。朔太郎の「月に吠える」(再版: 1922年、初版: 1917年)の最初の「竹とその哀傷」に「地面の底の病気の顔」がある。

地面の底に顔があらはれ、
さみしい病人の顔があらわれ。

地面の底のくらやみに、
うらうら草の茎が萌えそめ、
鼠の巣が萌えそめ、
巣にこんがらかつてゐる、
かずしれぬ髪の毛がふるえ出し、
冬至のころの、
さびしい病気の地面から、
ほそい青竹の根が生えそめ、
生えそめ、
それがじつにあはれふかくみえ、
けぶれるごとくに視え、
じつに、じつに、あはれふかげに視え。

・・・

「西脇順三郎詩論集」(思潮社、1967年)の「脳髄の日記」(1963年)によると、西脇順三郎が普通の日本語で詩を書くためには、日本語においては萩原朔太郎の文章を、そして韻をふまないエリオットの詩を知る必要があった。西脇が英国オックスフォード大学に留学したのは「荒地」が発表された1922年のことである。ほぼ、同時期に新しい詩が日本と英国に現れたのである。

エリオットの「荒地」のことは時折頭を掠めていたのだが、たまたまミニ書斎をひっくり返していて、2012年1月15日付け日経「忘れがたき文士たち 田村隆一」の記事(編集委員: 蒲田憲治)を見つけ、「・・・戦後の瓦礫のなかに、エリオットの『荒地』に影響された思想性と批評性に富む硬質な詩世界を構築した。・・・」を読んで何か書けないかなと思っていた。

偶然か必然か、昨日、「詩を読む、時を眺める」(新潮、2010.1)という古井由吉の「詩への小路」(書肆山田、2005年)という作品を廻る大江健三郎と古井の対談を読み直していると、その中に大江の次のような言葉を見つけた。

私は若い時小説を書き始めて、それを何とか本格的なものにしたい、と考え始めた時、深瀬基寛氏の訳されたT・S・エリオットやW・H・オーデンの詩に強く惹き込まれて、小説の文体に応用できないかと考えました。エリオットの「プルーフロックの恋歌」の文体は口語的でコミカルで自己批評的で若々しい。こういう文体を作れたら私にも自分の小説を書くことができるし、それは日本にかつてない作品になるし、新しい読者を集められるのじゃないかと夢想したことがあります。・・・

このあとも相当おもしろい対談が続くのだが、それは置いておくとして、もう一つ、エリオットの「荒地」に立ち戻らせるきっかけが少し前にあった。どういう経緯かは忘れたが、千夜千冊でマイクル・クライトンやクランシーの想像力ではまだ足りない、なんといってもチャールズ・ペレグレーヌの「ダスト」(ソニーマガジンズ、1998年)だと言われているのを読んで、古本で購入してみた。すると、そのダストには献辞の次のページにT・S・エリオットの「荒地」からの引用があった。・・・「一握の塵のなかに、恐怖を見せてあげよう」と。深瀬基寛訳では次の部分の最後である。

・・・
ご覧に入れたいものがある、
晨に君の背後から大股で歩む君の影でもなく
夕に立ちて君を迎える君の影でもないものを。
ご覧に入れたいものがある - 恐怖を一握の塵のなかに

この話には深い意味があるらしいが、ドレクスラーのナノマシンのダストよりは怖いものらしい。

田村隆一著「詩人のノート 1974・10・4 - 1975・10・3」(朝日新聞社、1976年)の最初の「黄色い外国製の鉛筆」は西脇順三郎の「秋」という詩ではじまる。この中の「銭洗」信仰の話に出てくるフランス文学者M氏はモノ−の「偶然と必然」の翻訳者である。


更新: 2013-04-30T06:51:53+09:00
4/28/2013 (Sun.)

昨日、出掛けた。地下駐車場に車を停めて、1階でチケットを購入しようとすると縮景園でトリプルチケットを購入すればお得との説明。隣の縮景園に向かう。入館料+縮景園入園料+ティールームドリンク100円引き=1000円也。ゆっくりと縮景園の緑や自然を楽しんで中庭から県立美術館に入る。

images/2013/04/IMGP1039s.JPG縮景園庭内の池を囲む緑

中味が濃い。さっと通り抜けられない。単なる絵ではなく、意味を取ることを強いられるからだ。見て眺めるだけではすまない。それでもおもしろかったのは漱石自身が書いたカラフルな山水画のようなもの。たくさんある。「吾輩は猫である」の造本、表紙画稿なども興味深い。昔の本は手作りに近いね。昨年ニューオータニ美術館で見た「小村雪岱展」を思い出した。こちらは「大正・昭和のグラフィックデザイン」という副題が付いていたが、さすが明治よりは進んで洗練されたものになっていた。

漱石は胃潰瘍のため49歳(1916年)で亡くなるのだが、漱石の詳しい評伝には江藤淳の「夏目漱石」(決定版、新潮文庫、1979年)がある。この第三部に「ロンドン、漱石、ターナー」、「漱石とラファエル前派」と「漱石と英国世紀末芸術」の章があることに今気が付いた。後付けで読んでみるのもそれなりだろう。ターナーの絵や複写が最初のほうに展示されていた。

特別展示の出口にある販売コーナーで、漱石なら何かおもしろい本があるんじゃないかなと探すと、変わった形の洒落た本を見つけた。漱石の漢詩。古井由吉。「日本語の個性とその衰弱は、何に由来するのか。」と帯にある。

images/2013/04/IMGP1044s.JPG古井由吉「漱石の漢詩を読む」(岩波書店、2008年)

古井由吉に最近出会ったのは次の記事。もう3年半前。


更新: 2014-05-18T22:58:28+09:00
4/27/2013 (Sat.)

enchantMOONの手書きインターフェースの話から、既存の手書きアプリがどうなってきているかが気になって調べた。WacomのBamboo Paperは既に試しているが、使いこなすところまではいっていない。

MetaMojiのNote Anytimeというアプリはインストールはしていたが、まだ使ったことはなかった。試してみると結構よくできている感触なので、デジタルキャビネットにも登録。iPad 2とNexus 7でデータの同期も確認。しかしながら、Bamboo Stylusによる手書き文字には不満が残る。お絵描きならそれなりの可能性はあるのだろうが・・・Su-Penというのはどの程度書き味が違うのだろう。

タブレットとは直接関係ないが、紙のカードにメモしてScanSnapなどのスキャナでEvernoteなどに入力する方法も有力である。他には、iOS / iCloudに対応した「ぺんてるairpen pocket++」を試してみた(後編) | Lifehacking.jpがある。

自在さ・精細度など書き心地に加えて、様々な手書きデータをいかに編集・活用できる情報として収納できるかも問われている。単に蓄積するだけでは不十分だ。

まずはenchantMOONを試してから、次のステップを考えよう。

4/25/2013 (Thu.)

enchantMOONのご予約、ご声援、ありがとうございました。第二ロット予約も今週末を目処に一旦締め切ります - UEI shi3zの日記ネタ。

予約初日で初期ロット完売。僕も初期ロットに間に合ったらしい。


4/23/2013 (Tue.)

ASCII.jp:世界をプログラミングせよ! でもってMOONってな〜に? (1/7)ネタ。ちょっと前に読んだ記事。記事の日付を見ると昨年末。

今日は雨で少し寒い中を車で帰宅すると、enchantMOONをアスキーストアで取り扱い決定!予約は4/23正午から開始からアスキーストアに登録して予約した。売り切れではないみたい。

今なら、大抵のものはPCで作れちゃうから、インターフェースに特徴がないと意味がない。高感度・高解像度のペンタブレットにどこまでの表現力があるかだなあ。カメラはあるし、Webからもページを切り取れるという話なので、手書きと合わせておもしろい表現につながるかもしれないね。iPod touchやiPad、Nexus 7などはいずれもブラウザであって、メモとしても使いにくいし、情報を総合する創造のツールとはなりにくい。


更新: 2013-04-23T20:53:52+09:00
4/22/2013 (Mon.)

enchantMOONは「これからのタブレット」になれるだろうか - W&R : Jazzと読書の日々ネタ。なるほど「MOON BLOCK」はハイパーカードなのかと感動した。アラン・ケイの凄さにも。

いい記事だね。

元ネタを見つけた・・・


更新: 2013-04-23T23:35:23+09:00
4/21/2013 (Sun.)

紙の本は2,940円。Kindle版は1,000円。iPadなどタブレットユーザーならKindle版を買うだろう。電子書籍関係者なら是非読むべきだろう。第8章でヒュー・マクガイアは、電子書籍は急速に広まり、2015年にはその比率は50%に達するだろうと予測されていると言う。2008年にはその比率は1%だったが、引き金を引いたのはiPhoneだった。

僕が興味を引いた一つは、Richard NashのCursorを基盤とするソーシャル出版プラットフォーム、Red Lemonade | Bringing the alternative to the mainstream by any means necessaryだ。レイ・ブラッドベリの「社交ダンスが終わった夜に」(新潮文庫、2008年)の「夢街道いま一度 One More for the Road」を思い起こさせたからだ。しかしながら、僕の創作システムへの関心はもっと別のところにある。僕の創作は単に小説に限ったものではないからだ。情報収集や想像力・創造力からコンテンツを生み出す部分の支援システムに関心がある。

もう一つはソーシャル・リーディングに関するもの。孤独モードと交流モードの二つを持つ。日記にも非公開モードと公開モードの両方があるように。BookGlutton - Social Readingは有名なようだが、僕なんかはわずらわしいと思ってしまいそうかな^^;)もっとゆるやかなプラットフォームが作れないかなと思う。

例えば、特定の本に関する感想を収集するとかね。もちろん、感想の公開発信の意志はメタタグで埋め込んでおく。それをcrawlerが収集するとかね。これは散歩世界プロジェクトと同じ発想だ。

最終局、コンピュータの強さを印象付ける一局だった。第2回将棋 電王戦 HUMAN VS COMPUTER | niconicoには観戦で大変お世話になった。素晴らしい企画だった。米長永世棋聖の先見の明を感じた。ありがとうございました。最終局はプレミアム会員の勧誘は番組が終了してからという奥ゆかしさで感心した。社会貢献80%という川上量生ドワンゴ会長の記者会見の言葉を裏付けた。さすが。番組単位のチケット制というのはいかがだろうか。回数券販売とか。常に見たい番組があれば定額制もありと思うが・・・

それはともかく、棋譜は第2回将棋電王戦 棋譜まとめ。 - 二森日和。で見ることができる。ありがたし。8三金以降の動きを見るとどうしようもない感じがするので、その前の段階で決まっていたのかもしれない。8三金で優勢になるのではと期待していたのだが、その後GPS将棋が有利になる魔法のような手順は既に読まれていたのかどうか。今日見ると将棋の棋譜でーたべーす|世界最大の将棋の棋譜データベースにもデータが上がっている。

GPS将棋では将棋電王戦2(先手: 三浦八段, 後手: GPS将棋) 探索木表示を公開されているので、これを調べればどのように局面を評価しているかがわかる。GPS将棋の6六金打ちの段階では8八歩打ちを呼び込んだ8七玉ではなく7六銀を8五銀と上がるように読んでいる。次の候補は8七銀と下がる。次の候補が8七玉。いずれにせよ、GPS将棋は最も有利な局面を選んでいく。探索木の()内の評価関数値(?)がよりマイナスの数値の着手を選択している。遡って調べるとGPS将棋が7一飛に引いてからはマイナスが大きくなる一方の数値を示している。

人間の将棋もコンピュータによる研究が必須の時代が訪れているのかもしれない。GPS将棋はGNU GPLのライセンスで配布されているフリーソフトだし、三浦八段は1台でも大変強いと言われていた。なぜコンピュータが強いのかを解明しない限りは人間も勝てないだろう。それにはおそらくより強いプログラムを開発することになる・・・

最早いろいろな意味でコンピュータを無視できなくなってきている。活用方法を自ら開拓しなくては困ってきそうだね^^;)gpsshogiをインストールしてはみたものの、ユーザーインターフェースの問題ありだね。もう少し調べてみないと・・・

Windows 8 Pro(64bit)にインストールしたgpsshogiでは、将棋所やプチ将棋のUSIエンジンとして使えるということだが、7-8手目当たりから動作がおかしくなる。時間切れや反則で僕が勝ってしまうね。将棋所では4GBハッシュメモリを確保してみたけど。

更新: 2013-04-21T18:43:01+09:00
4/20/2013 (Sat.)

【コラム】シリコンバレー101 (508) 「17歳の高校生の会社をYahoo!が3000万ドルで買収」の残念なところ | エンタープライズ | マイナビニュースネタ。Google Readerサービス終了のニュースに初めて的確な意味づけを与えた記事。

SummlyとはSummaryとSummationに掛けた名前だろう。ニュースの要約・集約技術らしいからだ。単にニュースを収集するだけでは役に立たない。そこから必要なものを選び出し、実はRSSを選ぶことが選択なのだが、RSSを収集したことがあるならわかるはずだが、さらに絞らねば事実上役に立たないということなのである。そして、おそらくさらに絞ったぐらいでは役に立たない。さらに要約してまとめるぐらいまで進める必要がある。それが必要な情報を獲得するための実作業である。

こう書きながら、そんなことを汎用的に意味があるように自動化できるかなと、疑念が浮かんでくるのを禁じ得ない。

最近効果的だと思うのは、本当に重要なものを時間を掛けて選び出すということだ。収集範囲を拡大しては絞り込むことを持続的に繰り返すことだ。これを機械的に行うことがいかにすれば可能だろうか。そんなことを思っている。方法としては10年間日記を付けて解析するとかね^^)

実はそれにも原理的に難しい部分があることは明らかである。人間の必要性や関心というものは時間の経過とともに変化するだけでなく、世界も変化するからだ。しかしながら、繰り返し出現するパターンには日記を付けている人間の趣味嗜好を表している可能性は十分あるだろう。

でも、そんなことは自分が良く知っていることだ。機械に教えてもらう必要はないと言うこともできる。いつものことながら、堂々巡りだ。

日記を付けるところは変わらない。結局、重要なのは創造的な日記を書くのを支援するシステムを構築することである。enchantMOONなどのデバイスが役立てばうれしい。

更新: 2013-04-20T22:39:10+09:00
4/19/2013 (Fri.)

アキバ系!電脳空間カウボーイズZ: 第一回公開収録「ユーザインターフェイスの未来と全世界プログラミング 〜これからのコンピューティングを考える〜」前編ネタ。

増井俊之先生登場。1993年に出た「Perl書法」(アスキー出版局)の著者として知ったのが最初。その頃はPerlの本も少なくて大変貴重だった。他にはユニマガの「インターフェースの街角」だね。

enchantMOONは従来にない高感度・高精細のペンタブレットのようだが、書き心地がどんなものか大変興味がある。iPadにはWacomのBamboo Paperがあるので、試してみたぐらいで終わっている。色を重ねて水彩画風の絵は描けそうな感触。ペンの先端が膨らんだゴムからなっており、押し付けるとへこむ。画面に接触した位置感覚が鉛筆のようなわけにはいかない。どちらかと言えば筆の感触に近いものだ。

images/2013/04/IMGP1014s.JPGBamboo Paper on iPad 2

もっとも、enchantMOONはお絵かきタブレットが本質ではない。すべての情報はNoteとなりLinkを使えば特定のNoteを指定できるという。WebからWebページをシールとして切り出し、Noteに張り付けることができる。Noteを別のデバイスからHTMLとして参照できるらしい。僕自身、まさにそのようなことを実現できる創造的なモバイルデバイスを求めていたわけで、期待が高まっている。

後編に続く。後編でenchantMOONが出てくるのでは・・・

更新: 2013-04-20T13:08:52+09:00

安倍吉俊デザインのタブレット端末「enchantMOON」発売 -手書きメモに特化 | クリエイティブ | マイナビニュースネタ。

なるほどねえ。紙の進化形というコンセプトはいいなあ。安倍氏の絵も手書きそのものの感触に見える。これは是非使ってみたいな。

電脳空間カウボーイズのPodcastも復活したそうでおめでたいことが重なるね。いよいよ発展している。すばらしい。


あれ、こんなに記事があったっけ^^;)

更新: 2013-04-19T22:11:39+09:00
4/17/2013 (Wed.)

クールベ展を見に呉市立美術館に日曜日に訪れたのだが、行きしなに「だし道楽」に寄って「かすうどん」で昼食。店は10:00-14:30の間だけ開いている。

images/2013/04/CIMG0154s.JPGだし道楽

images/2013/04/CIMG0156s.JPGかすうどん

細めんと太めんがある。この写真は細めん。だしがうまい。


クールベ展の後、例によって海上自衛隊のあるアレイからすこじま公園の坂の上のほうにある駐車場に車を停めて護衛艦や潜水艦を撮影。朝鮮半島不穏のため出動しているせいか、船が少ない感じ。

images/2013/04/CIMG0162s.JPG護衛艦群

左側の4203は訓練支援艦のてんりゅう。



images/2013/04/CIMG0168s.JPG潜水艦

はるしお型だと思う。いや、これはおやしお型だね。



images/2013/04/CIMG0173s.JPGはるしお型とおやしお型

上の写真は奥にある潜水艦で、手前のはるしお型とは司令塔の形状が異なる。具体的には司令塔の裾のほうが少し広がっていて、羽根(foreplanes)が前のほうについている。



公園と道路を挟んで山側にあるレストランカフェのサブマリンで一休み。帰りに駐車場に戻る道筋の左手、山に登る石階段の途中に遅咲きの八重桜を見つけた。

images/2013/04/CIMG0177s.JPGレストランカフェ サブマリン

images/2013/04/CIMG0185s.JPG八重桜

更新: 2013-04-28T11:32:08+09:00
4/15/2013 (Mon.)

10年ぐらい前にひろしま美術館でクールベ展があった。そういう意味では二度目。昨日久しぶりに呉を訪れた。

images/2013/04/CIMG0160s.JPG呉市立美術館 クールベ展

前の展覧会では美術の教科書に載っていた押し寄せる大波の絵を見ることができたのが強い印象だったが、今回は風景画の暗い色彩とクールベ自身の戯画がたくさん展示されていることが印象に残った。昔は見えるものを書くという写実主義はスキャンダルだったのだろうか。クールベの生きた時代の写生は不自然なことだったのだろうか。それはなぜだろうか。Wikipediaに答えがあった。


更新: 2013-04-17T21:01:14+09:00
4/13/2013 (Sat.)

ツツカナ戦のコンピュータの強さの逆、勝敗を超えた修羅場を潜る人間の粘りを見た。持将棋で引き分けに持ち込んだ。

双方入玉で塚田九段の持将棋の提案を認めたのはPuella αではなく、開発者の伊藤英紀氏。塚田九段はPuella αが入玉するとは想像していなかったようだが、ある程度の対策はあった。伊藤氏のブログには詳細に開発者の意見や思索が述べられている。大変参考になる。電王戦後の記事を追加。

対戦を生中継したニコニコ動画の記者会見では、貸し出されたPuella αには入玉能力はなかったことが判明。あれあれという感じだった。事前貸出しマシンは参考にしかならない。予想外のPuella αの入玉にも、人間は臨機応変に対応できるのでなんとか逃げ切った。

ゲストとして中継に登場した人工知能学会会長、慶應義塾大学の山口高平教授のA.I.の解説の最後は、A.I.(Artificial Intelligence)の逆、I.A.(Intelligence Amplifier)がこれからの研究の方向だろうとのこと。Deep Blueに人間の世界チャンピオン、カスパロフが負けて以降、コンピュータに支援された人間(正確にはコンピュータと人間のチーム)同志が対戦するという話も出ていた。しかしながら、実際のところ、それほど盛り上がっているというわけでもなさそうだ。Advanced Chess - Wikipedia, the free encyclopediaからHome - Freestyle Chessへ展開中か。

記者会見時の伊藤氏へのインタビューで、コンピュータが強くなった理由として、ボナンザにおける局面の評価関数の導入に加えて、伊藤氏はクラスターによってより強くなるような仕組みを自分が発明したことを主張された。クラスターを構成するPC台数を増やせばそれに応じてコンピュータは強くなる。資金を投じることができるほど強いものが作れるというわけだ。788台のPCクラスターとなるGPS将棋と戦わなくてはならない三浦弘行八段は横でその話を聞いて何を思っていただろう。Puella αは3台のクラスターにすぎない。

更新: 2013-04-17T21:24:31+09:00
4/10/2013 (Wed.)

圏論にしても関手にしてもこなれない日本語だ。functorは圏論の専売特許ではない。

関数オブジェクト - Wikipediaの中にファンクタの項がある。ここでは、圏論の関手と同様のものとしてStandard MLのfunctorがモジュールからモジュールへのマッピングであるとし、HaskellのFunctorは型クラスであり、Prologでは関数のシンボルをファンクタと呼ぶとしている。

もちろん、大元の圏論の関手は、圏論 - Wikipediaを参照しよう。


更新: 2013-04-13T22:20:57+09:00
4/7/2013 (Sun.)

DropboxのPDFビュアーの操作性は抜群、ご機嫌だ。ドキュメントの閲覧はこれに限る。まあ、iPad上の話だけど。David Spivak's Homepageからいくつかの文献をダウンロードして読み始めた。これまでの知識の延長線上で読める。

ologってのは、ontology logの意味。それはグラフ表現でもあり、オブジェクト表現でもありだ。ちょっと文献の用語は混乱している。ネットワーク表現ならnodeとlink、グラフ表現ならvertexとedge、オブジェクト表現ならtypeとaspectということになるかな。それが、nodeとedgeの組み合わせになっている。意味ネットワークとしてRDFやOWLがあるというような話はだいぶ前にしたと思うが、Sowaの概念ネットワークの話も導入部には出てくる。


結局、これはRDFをRDBにマッピングするという話につながりそうだね。逆のR2RML: RDB to RDF Mapping Languageあたりも探索しておくとよいかもしれない。逆も真ならそのままでよいわけだけど・・・

まあ、続いてreal worldをontologyでどう表現するかという問題に立ち戻ることになり、応用しようと思えば、それをいかに自動化するかという困難な事態に直面することになるという筋書きが透けて見えている。現実的な解は「日記を毎日書いて検索せよ」ということなのだが、それ以上の果実を得られるかどうかが、新しい方法に価値があるかどうかの判断材料になる。

おそらく、日記をontology logとして考えることはもう少しは前進することだろう。

更新: 2013-04-09T23:13:12+09:00
4/6/2013 (Sat.)

清水義夫著「圏論による論理学 高階論理とトポス」(東京大学出版会、2007年)。直接のきっかけは、ツイッターで「圏論の基礎」の本の話題が出たこと。「圏論」を調べているうちに僕の趣味・興味に合いそうないい本らしいことがわかった。

本日記では過去に自己組織化やグラフ理論をテキストの分類解析に応用することを試みてきているが、方法として何かできたとしても意味のあることに結び付けるのが難しいと思って、中断してきた経緯がある。もちろんあきらめたわけではないし、意味を生み出すためにはもっと他の物の見方が必要だと考えているわけだ。

オブジェクト指向プログラミングの検討もそのような探索の途上にある。しかしながら、手続き型の思考に比べて、まだそれほどの意義は認められない。それで、「言葉と物」や「知の考古学」をこれまでいろいろと蒸し返してみた中で、結局フーコーの「言表」のことを思い返している。

まだ、僕は何かを言う準備ができていないのだが、ジル・ドゥルーズ「フーコー」(河出文庫、2007年、単行本: 1987年)を読み始めている。ここには、言表に関する、そしてフーコーの思想の最良の解説がある。ダイヤグラムの概念にも詳しく言及している。自らの抽象機械という言葉を使って。それでも具体的にはわかりにくい。さらにD・エリボン著「ミシェル・フーコー伝」(新潮社、1991年)を古書で手に入れて読み始めた。この本もフーコーを理解するためには大変重要な本であることがわかった。まあ、そんなところで、フーコーと圏論を結びつけるところまでの道のりはまだ遠い。

圏論は日本語では何を言っているんだろうと思う言葉だが、英語では「Category Theory」である。知的認識(知識)においてカント的構図をもつ知識論は範疇、すなわちCategoryと結びついていくのである。さらには普遍論理の言語形式に結び付いていく。そんなことが、いずれもよく理解しないままに、フーコーのダイヤグラムとどう結びつき得るのかは夢のまた夢である。

このような妄想にとらわれたのも、デイヴィッド・スピヴァックはデータベース界の革命児か -- 関手的データモデル - 檜山正幸のキマイラ飼育記を読んだからにほかならない。

見るのも疲れる184手の壮絶な超激戦。昼はお見舞いに出かけたので、間の二時間ぐらいは抜けたのだが。ツツカナにも6六銀という人間から見て機械らしい疑問手が出たけど、それが本当に疑問手なのかどうかがわからなくなってくるところに恐ろしさがある。優勢と思いながら次第に何か変な形に押し込められてしまった感じ。ターミネーターという言葉が出た。

人間の持ち時間は4時間では足りない感じがするので、ルールは改正してほしい気がする。人間には十分に考える余裕をもって勝負をしてもらいたい。第四戦に出場する塚田九段はもっと持ち時間を長くすべきだと主張されていたそうだ。

後二局だけど、いずれもパワーのあるマシンなので難しそうだね。Puella αはボンクラーズの後継だし、GPS将棋は東京大学の788台のクラスタを使う。さて、どうなるんだろう。

ツツカナのPCのメモリは32GBで、習甦の倍を搭載していたことと、事前研究のためにできるだけ新しいバージョンの貸与がされていたことが記者会見で判明。

更新: 2013-04-06T22:00:39+09:00

鳥の鳴き声で目覚める。天窓から朝の光が漏れている。数冊の本とiPad2かNexus 7を持って寝床に付くのだが、Facebookをチェックした後、本をほとんど半ページも読まないうちに諦めて灯りを消して寝ることにする。それがこのところ毎日のことになっている。お疲れというわけだ。年を取ったせいもあるんだろうねえ。睡眠は必須の活力源。朝は元気が出る。桜の開花のあと、満開になり、今は葉と花が混在する桜も目にする。エイプリルフールを楽しむどころか、4月の第一週は終わろうとしている。あっという間に時間は過ぎ去る。

最近、Myspaceが新しくなった。元々デザインは良いのだが、さらに洗練されたものになり、表現力が増した。一種の洒落た音楽情報プレーヤーのようなちょっとメカニカルなデザイン。ミュージシャンのプロモーション・ニュースサイトとしての性格がさらに色濃くなった。iTunes対抗というわけでもないのだろうけど。コンテンツを準備するためにプロモーションコストは上がる。古いサイトもそのまま残っている。

iTunesではiTunes LPという構想には魅力を感じていたのだが、ビートルズの「Let it be」と「1」を購入してみたけど、紙のLPジャケットやライナーノーツの感触までには至らない。そのせいか、普及しているとは言い難い。情報を編集するだけでコストに見合う魅力的なコンテンツに仕上げるのはむずかしい。

車検の車を取りに来てくれるので準備に外に出ると雨が強く降っている。今日は強風が吹き荒れるそうだが、まだ風はない。今日は籠って電王戦第三戦でも視聴するかな。先日の第二戦の佐藤慎一 四段はクラスター10台との戦いだったし、事前研究もできず、後手だった。今日の船江恒平 五段は先手だが、相手のツツカナのマシン構成はどうなんだろう。検索してみると、初戦の習甦同様、一台の機械学習マシンのようだ。さて、始まったね。・・・将棋ソフト ツツカナとは? - 将棋のブログによると、PCはCorei7 3930Kだから6コアのCPU、習甦はクァッドのデュアルだったので、マシンスペックは電王戦登場のマシンの中でもっとも低いことになるが、ponanza並に強いらしい。

更新: 2013-04-06T11:05:12+09:00
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