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日記: Text World | 脳髄の日記 | 第四の日記 | jscripter's Twitter | Facebook | Myspace(記事抄録や関連メモ: コメントはこちらにどうぞ)

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6/29/2019 (Sat.)

アップルを去るジョナサン・アイヴが、デザインについて語っていたこと|WIRED.jp「アップルの美学」そのものであるジョナサン・アイヴと、精神的な同志だったジョブズが共創したもの|WIRED.jp。WIREDの元購読者向けのアンケートに答えていて気付いた。ある意味、世界がWIREDに追いついてきている。WIREDもむずかしい世界にいる。最先端を求めれば誰もが知ることができる世界なのだ。その中の最先端の最先端はデザイン・アートの世界かもしれない。

ジョブズがなくなってから、表で注目されるようになったが、あまり表面には出たがらなかったアイヴ。そんな控えめさが好印象でもあり、物足りなさにもつながる。LoveFromからの作品がその天才性を伝えてくれるだろう。

Jony Ive on iPod touch

Jony Ive on iPod touch

最近は古い写真を再掲する場面が出てきた。長い間、日記を書いていると、記事にそういうつながりが出てくる。工芸品的「iPod touch」。年末のお買い物 (2009/12/13)[ジョナサン・アイブ]十夜一冊 第八百十夜 ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー (2015/01/11)


Apple 自動運転買収

Apple 自動運転買収

日本経済新聞、2019年6月28日、第15面。Drive.aiという会社だった。Home ≫ drive.ai ≫ the self-driving car is here自動運転のスタートアップDrive.aiが廃業 | TechCrunch Japanの記事に詳しい。


これまでの報道を振り返って、現在の状況の把握しておこう。

リストの最後の記事が総まとめのようになっていて詳しい。Appleから離れて創業したAEVAにも注目かもしれない。Aeva Partners with Audi’s AID on Next Generation Autonomous Driving Tech | Business Wire(April 17, 2019)に詳しい。AIDは「Autonomous Intelligent Driving」の略だが、Audiの子会社。

LoveFromの次のデザインの候補としては、CarとAR Glassがあると思うけど。Financial Times:Jony Ive氏、新会社名は「LoveFrom」、Marc Newson氏も参加 | NEWS | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)によれば、ウェアラブルデバイスのように思われるのだが・・・

更新: 2019-07-01T23:11:43+09:00
6/26/2019 (Wed.)

十夜一冊 第千十夜(千夜千冊 1606夜) 安西祐一郎「心と脳 - 認知科学入門」 (2016/04/15)の続き。トダヤマ哲学入門を読む (2018/03/16)も関係あり。様々な日々が過ぎ行き、新たな認識が宿る。「心と脳」再読。再読の切っ掛けは、ブックカフェのLINEのやり取りでデイヴィッド・マーを話題にしたこと。1606夜『心と脳』安西祐一郎|松岡正剛の千夜千冊の中に次のように登場する。

ぼくがこれは天才だなと思った数理神経学のデヴィッド・マーは、説明を@物理的実装のレベル、Aアルゴリズムと表現のレベル、B計算論のレベルに分けつつも、これらを統合する最適化問題を提起した。ネコの動きのパターンを見いだすという計算問題を視覚系が解いているとみなしたのだ。

デヴィッド・マーについては、千夜千冊で知った。僕の読書は千夜千冊と共にある。David Marr (neuroscientist) - Wikipediaも参照のこと。

デヴィッド・マーを起点とする発展、CiNii 論文 - 現代の小脳パーセプトロン仮説(日本神経回路学会誌 = The Brain & neural networks 18(1), 22-30, 2011-03-05)から辿ったのだが、その最先端は、Revisiting a theory of cerebellar cortex - ScienceDirect(Neuroscience Research, Available online 26 March 2019)に伸びている。その現状の把握はYamazaki & Lennon (2019) に関する著者コメント | 電通大 山ア研を読めば得られそうだ。「cerebellar cortex」は「小脳皮質」の意。電通大 山ア研 - NumericalBrainを参照。日本にもすごい若手の研究者が現れた。山ア匡、Tadashi YAMAZAKI - Researcher - researchmap

小脳が小脳だけで完結しているのは反射運動だけで、随意運動になった瞬間から大脳皮質や大脳基底核との連関が始まります。

大脳小脳連関と言えば内部モデルで、運動野から教師信号をもらえば逆モデル (フィードバック誤差学習)、深部感覚からもらえば順モデルになるわけですが、逆モデルはまだちゃんと発見されてないはずですし、順モデルは発見されてるけどあんなに遅延した信号を使って教師付学習していいのか、という疑問があります。内部モデルの役割はそもそも遅延をなくすことですが、普通に教師付学習をやったら遅延を含めて学習してしまいます。

それからやっぱり Doya (1999, 2000) は欠かせないのですが、小脳が教師付学習器だとすると、その御利益みたいなのはよくわからないですよね。2と同じで誰かが教師信号を提供することが前提になるので。また小脳はたくさんの学習器がびっしり並んだ構造をしていますが、教師付学習器がたくさんあっても何がうれしいのかはよくわかりません。

一方強化学習器だとすると、たくさんの学習器があれば並列強化学習ができるし、上位の強化学習器として大脳基底核を考えて組み合わせれば階層型強化学習ができるので、意味が出てきます。また今は深層学習と組み合わせた深層強化学習が席巻しているのはご存じの通りです。なので、大脳皮質 + 大脳基底核 + 小脳で、「階層型(基底核+小脳)超並列(小脳)深層(大脳)強化学習」が実現でき、これが全脳レベルの学習アーキテクチャとなりうるのではないか?と考えています。

(出典: Yamazaki & Lennon (2019) に関する著者コメント | 電通大 山ア研)

山ア匡先生が言及している神経計算ユニット(銅谷 賢治) | OIST Groupsには注目なのかも。

再読に戻って、参考文献「この20冊」に関係している夜をまとめてみたものの少ない。むしろ、参考文献を探すなら「心と脳」の夜(1606夜『心と脳』安西祐一郎|松岡正剛の千夜千冊)を読むべきだろう。本文に出てくる文献が網羅されている。


更新: 2019-06-30T09:31:48+09:00
6/21/2019 (Fri.)

昨晩は、「Music for Peace」コンサートの最後の庄司紗矢香のアンコールのバッハが、Apple Musicを聴きながら、何かを調べていた。バッハは時代を超えた普遍的なものから成っていて、非常に現代的な音楽に聞こえるのだ。結局、広島交響楽団のFacebookが「無伴奏ソナタ第3番〜ラルゴ」だと教えてくれた。#デジタルツインへようこそ :雑誌『WIRED』日本版VOL.33の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ|WIRED.jp

午後6時20分

午後6時20分

本日記の風景写真による「Walking World Project」も一種のミラーワールドを生成することを意図している。Google Maps API v3 版。


中島神崎橋西詰から広島文化学園HBGホールを見る
地図の表示・非表示

Music for PeaceとMirror World

Music for PeaceとMirror World

ミラーワールド:ARが生み出す次の巨大プラットフォーム | WIRED.jpは、WIREDの創刊編集長「KEVIN KELLY」の記事。ロボットが世界を自在に動くためにはデジタル化した世界が必要だということ。自動走行車についても同様である。センサーによる観測だけで走るのはむずかしい。道路に関する知識も援用する必要があるかもしれない。

イベント自体もミラーワールドに実況中継されるようになるのだろう。「Second Life」、Official Site | Second Life - Virtual Worlds, Virtual Reality, VR, Avatars, Free 3D Chatは、ミラーではなくて別の世界を生み出そうとしたわけだけど。クリエータ向け。


午後8時45分

午後8時45分

写真も一種のミラーワールドである。一瞬のある視点からの一場面に過ぎないが。ちょっと考えただけで、世界の精密な三次元モデルを生み出すことは現実問題として不可能に近いと思われる。実際には必要な部分だけ、必要な精度で現実世界から投影されることになるだろう。

おそらく、必要に応じて様々なミラーワールドが生成されることになるのではと思う。「擬(MODOKI)」の世である。

ケヴィン・ケリーが構想するミラーワールドは、まさにポストモビリティを鏡の反対側から眺めた世界だ(そういえば昨夏に彼が、「いま、大きなテーマでひとつ書いてる」と言っていたっけ)。未来のポストモビリティ社会とは一方で、クルマやロボットに搭載されたカメラやセンサーによって現実がリアルタイムでスキャンされ、デジタル記述され、アルゴリズムに回収されるプロセスでもあるのだ。

更新: 2019-06-23T13:36:39+09:00
6/18/2019 (Tue.)

シリコンバレー101(800) FedExのAmazon撤退で注目されるフィジカル・インターネットとは? | マイナビニュース

フィジカルインターネットというのは、情報へのアクセスやコミュニケーションを変えたインターネットの原理、メソッドや技術を、物理的な"もの"に適用すること。概念的な言葉であり、物流だけではなく、いくつかの分野でフィジカル・インターネットの適用が議論になっている。

物流についてはなるほどと思ったが、他の分野にはどんなものがあるだろうと思った。CPSとは | JEITA CPS/IoTになるのかもしれないが、具体性がもう一つ。「Cyber Physical System」か・・・

6/16/2019 (Sun.)

ディズニーのファンタジー実写(リメイク)映画「アラジン」を見てきた。広島バルト11のIMAX2D・字幕。14:00から。元のアニメはアラジン (1992年の映画) - Wikipedia、実写映画版はアラジン (2019年の映画) - Wikipedia

特殊効果は、ILM(Industrial Light Magic)。物語と映像表現は大変良くできているが、音響がうるさすぎる。もっと音量を下げるべき。IMAX2Dで+500円が、ちょっとねという感じだった。

魔王のGenieがウィル・スミス。演技が本当にうまいね。

既に、クリプキ(Kripke)という名 (2017/04/02)で取り上げたが、中味にまで立ち入っていないので、十夜一冊として取り上げよう。飯田隆著「規則と意味のパラドックス(Rule-following paradoxes and meaning scepticism)」(ちくま学芸文庫、2016年)。

日本語の著書に英語のタイトルがわざわざ付いているのもめずらしい。訳せば「ルールに従うパラドックスと意味の懐疑論」になろうか。「ちくま学芸文庫版あとがき」の最初に次のようにある。

これは、2004年にNHK出版から「シリーズ・哲学のエッセンス」の一冊として出版された「クリプキ---ことばは意味をもてるか」に、ごくわずかの改訂を施し、新しく第5章と第6章をこの改訂版のために書いて、付け加えたものである。

(237ページ)

初版のタイトルにある「ことばは意味をもてるか」が、改訂版の英題にある「意味の懐疑論」につながっている。

第二章は「クワス算」。この話はWEBにもあるのだけど、よくわからない話。なぜ、わざわざこのような議論をするのか、必然性がわからない。これは、本書を読めばある程度わかってくる。そこが本書を取り上げる理由である。

ちなみに、第二章の最初の項は『「68+57」の正しい答えは「5」である』というものだ。この書き方はあまりフェアとは言えないだろうと思うのだけど。クリプキ自身のクワス算に関する記述を読んでみたいところだ。

種明かしをすると、クワスは、x > 56 かつ y > 56 ならば、クワス(x, y) = 5という規則を持つ関数なのである。それ以外の場合は、通常の足し算の規則に従う。すなわち、クワス(x, y) = x + y である。したがって、実際には「68+57=125」は正しい。「+」はクワスについての演算子ではないからである。

もちろん、クワス算を考える意味というか必然性は他にある。ただ、56という数字は小さすぎるし、人間は無限大という概念も持っているから、56という数値条件を限りなく大きくしていけば、これまでおこなった足し算がクワス算であったという可能性はなくなるとも言える。xかつyが無限大よりも大きいならという条件に当てはまらなくなる(?)ので、クワス算は通常の足し算と変わらなくなる。ここまでくると、形式的にはクワス算であるとも言えるわけだけど。

お後がよろしいようで。確かに、ことばに意味を持たせるのがむずかしいことを示しているかもしれない。

(追記) やはりKripkeはクワス算(quus)の演算子にプラス記号「+」を〇で囲ったものを使っている。本書でも本文の記載はそうなっている。ここでは、それを「(+)」と書こう。そうすると、quusの定義は、次のようになる。

if(x < 57 or y < 57){
	x (+) y = x + y;
}else{
	x (+) y = 5;
}

したがって、『「68+57」の正しい答えは「5」である』は『「68(+)57」の正しい答えは「5」である』と書くべきである。

プログラマの性で、つい上記のプログラムをPerlで動かそうとしたのだが、当然、クワス算の演算子「(+)」は存在しないので、エラーになる。

sub quus{
	(my $x, my $y) = @_;
	if($x < 57 or $y < 57){
		return  $x + $y;
	}else{
		return 5;
	}
}
print &quus(68,57),"\n";
print &quus(1,1),"\n";

Perl5ではサブルーチンで書くしかないので、関数的な表現になってしまう。そこで、Perl6を取り上げる。Perl6なら演算子「quus」を自ら定義できる。

sub infix:<quus>(Int $n, Int $m) {
	if $n < 57 or $m < 57 {
		return $n + $m;
	}else{
    		return 5;
	}
}

put 68 quus 57;
put 1 quus 1;

いずれのプログラムも、それぞれ、演算結果の5と2を出力する。後者のPerl6のスクリプトの「quus」を「(+)」に置き換えても同様に動作する。

更新: 2019-06-16T19:45:39+09:00
6/15/2019 (Sat.)

この本は、ピクサーだけではなく、ディズニーとスティーブ・ジョブズの物語でもある。もちろん、エド・キャットムル自身の物語なのだけど。泣けてくる物語だね。スティーブ・ジョブズのファンも必読だ。26年間スティーブ・ジョブズと一緒に仕事をした。他にいろいろと書かれている姿は実際とは似ても似つかないという。

ARKitの三次元モデルのUSDZフォーマットはAppleとPixarが協力して作っているという話も頷けるね。

ピクサー流 創造するちから

ピクサー流 創造するちから

スティーブ・ジョブズをキャットムルに紹介したのが、アラン・ケイという話などユタ大学からの人脈はとてつもなくすごい。ユタ大学のコンピュータ・サイエンス学科では、1968年には、コンピュータ・グラフィックスの先駆けの研究をしていたサザーランド教授がVRのヘッドマウントディスプレイを共同開発していた。後にシリコン・グラフィックスとネットスケープを設立するジム・クラーク、アドビを設立するジョン・ワーウィックもいた。


合併後、ディズニー・アニメーションをエド・キャットムルとジョン・ラセターが立て直すところも見どころ。ピクサーの成功の継続と拡大による経営課題の全社的な解決の試みも。

ピクサーのプレイン・トラストはディズニーにストーリー・トラストという仕組みを生み出す。少なくとも本書執筆当時(2014年)まではピクサーは買収されてもディズニーとは完全に別組織として活動している。もっとも、エド・キャットムルとジョン・ラセターは両方を見ているわけだが。ディズニーはディズニー自身の力で復活する。「アナと雪の女王」は2013年公開のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作作品である。

創造性に関しては、第11章「未来に踏み出す」(The Unmade Future)には有名なアラン・ケイの言葉が引用されている。

経験から言えば、創造的な人々は、長年の献身的な努力を通じてビジョンを見出し、実現している。その意味で言うと、創造性は短距離走よりマラソンに近い。自分のペースを決めて進める必要がある。私はよくコンピュータ・アニメーションの未来について聞かれ、もっともらしく答えようと努めるが、実際には、ピクサーの監督たちが作品の萌芽期にそれがどんな映画に成長するかをはっきりとイメージできないのと同じように、この世界の技術が将来どのように展開するのかを思い描くことはできない。まだ存在しないからだ。先のことを想像はするにしても、まだ起きていないことを予測し対応する能力に頼ろうとするのではなく、自分の指針、意図、目標に頼って前進しなければならない。ユタ大学からの古い友人で、アップルのチーフサイエンティストであり、私にスティーブを紹介してくれたアラン・ケイの言った言葉が的を射ている。「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」

(292-293ページ)

この章にはメンタルモデルとマインドフルネスの話がある。ここは人間そのもの、個人の問題を取り扱っているとも言えるだろう。

この本は人間の特性と人間の相互作用(コミュニケーション)、そして人間の作る組織・社会を哲学的・科学(現実)的に深く考察している。創造性を生み出し、維持するための具体的な数多くの方法論と実際の運用、結果すべてが述べられている。さすが、科学者が書いた本だ。他に類書はないのではないかと思う。内容が豊富なので、目次を残しておこう。事あるごとに参考にすることができるだろう。

細かな話だが、「D 短編で実験する」(271ページ)によると、3〜6分の短編映画を作るのに200万ドルは掛かるそうだ。ARKitがもっと進化すれば、だれもがCGアニメーションを容易に製作できるようになるかもしれない。

更新: 2019-06-16T09:11:56+09:00

少し前の朝の支度でアレクサが入梅だと伝えた。二十四節気には含まれない雑節の一つ、入梅 - Wikipedia。今朝は雨が降っているせいか、鳥の鳴きだすのが遅かった。

通り道やツイッターで紫陽花が花盛り。

通り道の紫陽花

通り道の紫陽花

目の保養。


雨が降り続いている。Apple Musicの「For You」の新着アルバムの中に、坂本龍一の「BLACK MIRROR: SMITHREENS ORIGINAL SOUND TRACK」があった。アルバムジャケットにはNETFLIXの赤い文字も黒い背景の中に輝いている。Ryuichi Sakamoto: Black Mirror: Smithereens Album Review | Pitchfork。Rebuild.fmでよく話題になるNETFLIXのSF作品。Black Mirror - Wikipedia

6/9/2019 (Sun.)

ツッカム正剛【松岡正剛の千夜千雑】 - YouTube。第4回がまだ公開されていないが、ARをどう役立てるのかのヒントが満載。川田十夢氏のことを初めて知った。プロジェクション・マッピングの話題の方は知っていても誰がやっているかまでは頭に入っていなかった。

「聴診器に年代ダイヤルがあって、それを300年代とか500年代に合わせて、世界地図のヨーロッパに近づけると、ゲルマン民族の大移動の音が聴こえる」とか・・・「どんな音やねん」と正剛先生が笑う。この話は、ツッカム正剛 「川田十夢(AR三兄弟)B"共創vs拡張"」【松岡正剛の千夜千雑】0004夜 - YouTubeにある。

ARとは、Augumented Reality、拡張現実のこと。日本では、だいぶ以前、頓智ドットの「セカイカメラ」が大きな話題になったが、すぐ終了してしまった。iPhoneを「世界カメラ」にする件 (2008/09/13)で最初に取り上げたが、もう10年以上前のことなのだ。最近では日本発 ARの先駆者・セカイカメラはなぜサービスを終了したのか | TECH::NOTEの記事(2018.06.07)が新しく、最近のAppleのARKitの登場までを議論している。もちろん、AppleのARKitが現実的な仕組みとして登場したことに呼応した記事だ。今年のWWDC 2019で、「ARKit 3」が発表されている。

本日記でも、「Walking World Web」(Walking World ProjectGoogle Maps API Version 3版)というアイデアを構想していて、地図に歴史的なメタ地層を累積するインターフェースをいずれ(いつのことになるやら)作り出そうと思っている。それだけのことなら、いまでもGoogle Mapに系統的に情報を累積すれば済む話ではある。いつのまにか、本日記がその基盤になっているかもしれない。既に様々な芽を埋め込んでいるとも言えるし、まだ、未整理の大量の連想を喚起する情報が残っているとも言える。

ARKitには注目している。Google Map上ではなくて、iPhoneカメラ画面を通して、あるいは視線を検知して、その場所・モノ・コトの情報を連想のようになんらかの形式で表示させることができないかということになる。

我が家のMac Pro!?

我が家のMac Pro!?

ARKit対応のiPhone機種は、iPhoneのAR機能「ARKit」とは?すぐに試せるアプリも紹介 | MoguLive - 「バーチャルを楽しむ」ためのエンタメメディアにある。iPhone 6s Plus以降。Mac Pro - AppleのページをARKit対応のiPhoneやiPadで見ると。「See Mac Pro in AR」をタップすること。

【iOS 12】 AR Quick Look機能で自作モデルをSafariから見る - Qiitaは昨年の記事だけど、ARKit - AR Quick Lookギャラリー - Apple Developerのようなモデルを自分で作る方法が書いてある。三次元モデルはUSDZフォーマットと呼ばれ、AppleとPixarが協力して作ったものだそうだ。blenderのOBJ形式のファイルから変換できるらしい。


ARの身近な可能性を体感できるだろう。

ツッカム正剛 「川田十夢(AR三兄弟)A"偶有性"」【松岡正剛の千夜千雑】0003夜 - YouTubeは、ARに取り組んだ切っ掛けみたいなところから、正剛先生の偶有性の話に発展する。「伏せて開く」という話がおもしろい。隠れていたものが見える。単に、ないものをそこに出現させるのではなく、そこに見えないけれども、存在する必然性みたいなものがあるものが見えてくるみたいな。偶々あるのとは少し違う。英語で言えば、contingencyだけど、偶発する出来事であっても、何か探していて偶々見えてくるもの。見えるべくして見えてくるもの。1350夜『偶然性・アイロニー・連帯』リチャード・ローティ|松岡正剛の千夜千冊などが参考になる。ここで、ローティが出てくるかなと思ったけど。1349夜『社会システム理論』ニクラス・ルーマン|松岡正剛の千夜千冊がその前の夜にある。

もう一つ。ゼロベースで世界を見る人の世界と川田十夢(ゲスト井口尊仁さん) : 十夢の文字列のつらなりを残しておこう。

“MIRROR WORLD”へようこそ!:雑誌『WIRED』日本版VOL.33 発売記念イヴェントの開催スケジュールが決定|WIRED.jp(2019.06.06)を追跡のこと・・・

6月18日(火)の「代官山 蔦屋書店」トークセッションには、AR三兄弟の川田十夢を満を持して迎え、拡張現実(AR)や複合現実(MR)が生み出す「ミラーワールド」を徹底解剖する。AR技術を用いてさまざまな「拡張」を実装してきた川田は、現実となりつつある「世界のデジタルツイン」にどんな可能性を見出すのか。今後ARが、わたしたちの社会に決定的に重要なテクノロジーとなる理由を、『WIRED』とともに縦横無尽に語り尽くす。

(上掲WIRED記事より引用)

川田十夢 × 松島倫明 君は“ミラーワールド”を体感したか?──AR三兄弟・川田十夢が描く実装までの4段階:雑誌『WIRED』日本版 VOL.33 MEET UP #2|WIRED.jpを見てみるか。予約。

更新: 2019-06-11T22:58:14+09:00
6/8/2019 (Sat.)

副題が「小さな可能性から大きな価値を生み出す方法」。ダイヤモンド社、2014年。原著、Edwin Catmull(Ed Catmull with Amy Wallace)「CREATIVITY, INC.」(2014)。

エド・キャットムルは元々は科学者である。ただ、コンピュータでアニメーションを作るという目的を持っていたところが普通ではないのだが。それもコンピュータがメインフレームから、ミニコン、ワークステーション、パーソナル・コンピュータへ進化する過程の中で、20〜30年間も地道・着実に技術を積み重ねて追い続けて目的を達成する。「トイ・ストーリー」が成功したのは、1995年のことである。エドウィン・キャットマル - Wikipedia

しかし、この物語は、ピクサーの「トイ・ストーリー」以降の物語であり、技術の話ではない。アイデアよりは人が大切であるという、創造するちからを生み出すための一種のマネジメントの話である。アイデアよりは人が大切という意味は単純で、人がアイデアを生み出すのだから、必然なのである。ブレイントラストという仕組みが重要なのだが、それは第5章ぐらいまで読んだところなので、ジョブズについて書いた終章を含め、全14章の構成であるから、もっと深い話があるのだろう。

to be continued...

6/7/2019 (Fri.)

ASCII.jp:WWDC19で感じたのは、体験をもとにアップルがサービスの整理整頓を進めているということ (1/2)|松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」

様々なニュースが存在しているが・・・

iPadOSが一つの流れを現わしている。Google I/O 2019の「Beyond Mobile」と呼応して聞こえる。最早、スマホは成熟したので、ビジネスの焦点を変えたということでもある。iPad Proや新iPadが売れていることも追い風。スマホの狭いディスプレイではWebを見るのに不自由この上ない。一つのOSで全く異なる二種類のディスプレイをサポートするのは効率が悪い。表現こそがすべてだからだ。iPadは新たなユーザーインターフェース、新たな表現を目指し始めた。

iPad Proの現最高機種は、メインメモリ6GB、ストレージは1TBだ。その下は、4GB、ストレージは512GB、256GB、64GB。iPad Pro - Wikipediaを参照。

High SierraのMacbook(Late 2009)を久しぶりに立ち上げてみると、AppStoreにiTunesデバイスサポートのアップデートとSafari12.1.1セキュリティアップデートがある。EvernoteとKindle、Keynoteのアップデートも併せて実施。「互換性のないAppのアップデートの表示」をクリックすると、Xcode 10.2.1が出てきた。やはり古い機種のXcodeのアップデートサポートはないということだね。MacBook史上、最も美しい、磨かれた大理石のような白色のMacBookは、iTunes、YouTubeやKindleのメディアプレイヤーになったのかもしれない。

我が家のマック

我が家のマック

我が家にMacがやってきた (2010/02/03)。


更新: 2019-06-08T11:52:36+09:00
6/4/2019 (Tue.)

さて、帰宅して、Apple TVでAppleイベントのKeynoteを見ようとしたが、なかなか始まらないし動きが悪い。野球も観なくてはならないので、PCのChromeブラウザ上でキーノートを見る。

今年は参加者が多いところを意図的に見せたと思った。Google I/OのKeynoteは会場が屋外で広いから参加者が多く見える。実際に多いだろう。これに負けてはならない。今年は史上最大の参加者とか・・・

内容はヘッドライン(1ページ目) | デジタル | パソコン | アップル | マイナビニュースで新着記事から関心のあるものを選択して見るのがわかりやすい。必要なことが整理されてまとめられている。

すぐどうこうできるものでもないので、あっそうみたいな感じだけど、SwiftUIの話はおもしろい。Xcodeは古いMacでも動くものなのかな。High Sierraをアップデートしてみるか。iPadで開発できるとうれしいのだけど。iPadOSに期待かな。

SwiftUIは、読みやすく自然に記述できる宣言型のSwift構文を採用しており、開発環境「Xcode 11」のデザインツール「Playground」とシームレスに統合されている。SwiftUIの威力を示すものとして、比較的シンプルなリストビュー形式のアプリを記述する場合、UIKitでは数画面スクロールするようなソースコードが必要だったが、SwiftUIではわずか13行のコードで実現できることが紹介されると、会場は万雷の拍手で湧き上がった。

(出典: Apple、マルチプラットフォーム対応の各種開発ツールを公開 | マイナビニュース、海老原昭、2019/06/04 20:42)

「Xcode 11」はやはりMojaveからだね。

更新: 2019-06-04T23:13:02+09:00
6/3/2019 (Mon.)

WWDC 2019 キーノートはココに注目。新iOS、watchOS、macOSの「見かた」と噂まとめ | ギズモード・ジャパンがあるけど、話題になっていないのは、Windows用のApple MusicやApple TVアプリが出るのかどうか。

今夜の間には結論が出ている・・・

確認してみると、Apple TV App で映画やテレビ番組を購入またはレンタルする - Apple サポートには、「Mac や Windows パソコンでは、iTunes を使います。」と書かれている。「公開日: 5月 22, 2019」の記事だが、変わるのだろうか。

6/1/2019 (Sat.)

3月に出たばかりのピクサー本。原題は「TO PIXAR AND BEYOND」(原著は2016年刊行)、Buzz Lightyearの「To infinity...and beyond!」(「無限の彼方へ、さあ行くぞ!」)をもじっているとか。

ピクサー本

ピクサー本

ローレンス・レビー著のほうは文響社。


この本は、ピクサーの物語でもあるが、副題にあるように「世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」。著者のローレンス・レビーは、ピクサーが「トイ・ストーリー」で成功の切っ掛けを掴む前、1994年にスティーブ・ジョブズからの要請を受け、1995年2月にピクサーに転職、最高財務責任者として着任している。「トイ・ストーリー」は1995年11月に公開され、大ヒットになった。その後、「バクズ・ライフ」、「トイ・ストーリー 2」などによって「ピクサー」ブランドを確立し、2006年1月、ディズニーに買収される。ローレンス・レビーが、それをさらに超えていく物語だ。

まったく経験のないところから、アニメーション映画事業の収益モデルを生み出す執念は一つの見どころになっている(第6章 エンターテイメント企業のビジネスモデル)。そこから事業戦略を打ち立てる。さすが、IPO(株式公開)のために最高財務責任者として雇われただけある。目論見書が作成できないのではIPOなど不可能だからだ。将来の見通しを語る必要がある。ジョブズのポケットマネーで毎月の赤字を補填していた状態から抜け出すのに、レンダーマン・ソフトウェア関連の特許をライセンスする条件を検討するところも小さいが見どころ(第3章 ピクサー派、スティーブ派)。

これまでピクサーの物語は、ジョブズの伝記本でも輝ける一章として取り上げられてきたが、単独の物語として出版されたものとしては、「ピクサー 早すぎた天才たちの大逆転劇」(The PIXAR Torch THE MAKING OF A COMPANY、David A. Price、2008)がある。ここでは、ローレンス・レビーは、240〜244ページに登場するだけだ。IPOと一般社員のストックオプション問題がここでも詳細に述べられている。IPOについては、利益も出していないネットスケープがIPOに成功するという前例を作ったことも追い風になったことが書かれている。本書と比較すると当時の全体的状況を把握するのに多いに役立つだろう。

こういう商業的な成功の話だけでは、本書の「AND BEYOND」のタイトルは意味をなさない。イノベーションは文化が生み出す。個人の天才も必要だが、集団の成果でもある。本書は、ピクサーの文化と活気をいかに守ったかという話でもある。プライスの著作では、ジョン・ラセターが主人公の一人だが、本書ではポイントに登場するだけ。本書は著者ローレンス・レビー自身の、ジョブズからの一本の電話を受けた後の物語である。そして、最後の第IV部は「新世界へ」とタイトルされている。このネタバレはやめておこう。

2006年1月のディズニーのピクサー買収は、本日記でも取り上げている。次は何が伝説になるのだろう。

Pixar's RenderMan | Productは、まだ新しい進展を示している。本書においても重要な主人公の一人、Pixarの共同創設者、エド・キャットムル(Ed Catmull)は昨年早く引退を発表している。Pixar's Renderman CGI Software Celebrates Its 30th Birthday | WIRED

著者については、Lawrence Levy - Author of To Pixar and Beyond and cofounder of Juniper Pathを参照。

更新: 2019-06-02T11:43:17+09:00
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