春一番の吹いた先週の土曜日、中國新聞の国際・総合第6面に「米、パリ協定正式復帰 バイデン氏 政策転換明確に」と記事が出た。パリ協定 (気候変動) - Wikipedia。
協定復帰により米国も削減目標を国連に提出する必要が生じる。国務省当局者は「4月の首脳会議までに目標を提出することを目指す」とした。
バイデン政権は気候変動問題を人類の「存在に対する脅威」と位置付ける。ホワイトハウスに国内気候政策局を設け、元環境保護局(EPA)長官のマッカーシー大統領補佐官をトップに充てるなど体制整備を急ぐ。
パリ協定の4月の首脳会議は要注目である。
これは最高の物語だろう。シーズン2が届いている。これからがむずかしい。シーズン1の最後で、「価値」の話が出てきた。
これは、Apple TV+の「An Apple Original」の作品。アポロ計画の並行異歴史物語だが・・・心を打つ。
こういうAppleが生み出している物語を数多く見ていると、「Apple Car」はどんなものになるのだろうと考える。単にデザイン・センスの良い機能性の高いラグジュアリィ・カーが生まれるのだろうか。
昨日、(1497) EV推進の嘘 #3 加藤康子・池田直渡・岡崎五朗◆EV推進は株価のため?テスラ&イーロンマスクの功罪!脱ガソリンの嘘! - YouTube(2021/02/12、未来ネット / 旧林原チャンネル、チャンネル登録者数 13.9万人)を視聴、先に取り上げたEVシフトは誰のため? その裏に潜む投資マネーとユーザー無視の実態(岡崎五朗) - 個人 - Yahoo!ニュース(岡崎五朗 | モータージャーナリスト、2020/12/22(火) 6:00)の著者が登場しているので期待したのだが、対話の中で現実をうまく表現することは難しいと感じた。話の流れに流されてしまう。EVシフトを批判する論調が各所に出てきているのだが、最早、選択の話ではないとも感じる。「気候変動」問題はそこを超えている。
「EV FOR ALL MANKIND」をAppleが示せれば素晴らしい。
それを考えていると、トヨタ社ら日本の車メーカー各社が何を考えているのかが気になっていく。トヨタシーポッド発売! 45万円の中国製超小型EVに勝てるか? - 自動車情報誌「ベストカー」は問題点を整理するうえで参考になる。豊田自工会会長の話に出てくる最も重要なキーワードは軽自動車であり、軽自動車は低燃費であり、日本の道路の85%は軽自動車しか乗り入れることができないという話だ。そこにC+podが登場している。しかし、これ自体は庶民にとって魅力的な選択肢とはまだ言えないだろう。
軽自動車の燃費ランキングTOP10!軽自動車に低燃費で乗るための方法 | カルモマガジンから、もう少し考えてみる必要があるだろう。
もう一つは、【モデル2誕生なるか?】テスラ・モデル3 手頃なハッチバック仕様を計画中 | AUTOCAR JAPANがどうなるのか。現実の最先端はまずここにある。
昨日の中國新聞「中国経済」第9面に『マツダのEV「MX-30」記者が試乗』の記事が出た。「加速滑らか 制動も体感」「バッテリー重量感じぬ軽さ」との見出し。
マツダ、マイルドハイブリッド仕様の「MX-30」デビュー 価格は242万円から - Car Watch(編集部:小林 隆、2020年10月8日 11:00)によれば、MX-30のマイルドハイブリッド・モデルの2WDの車重は1460kg、4WDで1520kg。対して、EVモデルは、マツダ初のEV「MX-30 EV MODEL」 一充電走行距離256kmで価格451万円から - Car Watch(編集部:北村友里恵、2021年1月28日 11:30)によれば、1650kgである。ボンネット下のエンジンがないにも拘らず、2WD車対比、190kg重いわけだ。
Model 3 | テスラ ジャパンによれば、各モデルの車重は、パフォーマンスとロングレンジAWDは1844kg、スタンダードプラスが1625kgである。「MX-30 EV」はモデル3のスタンダードプラスよりは、25kg重いことになる。ただし、「Model 3 Standard Range Plus RWD」の車重は、Wikipediaのデータ(Curb Weight)では1645kgである。
バッテリー容量は、「MX-30 EV」が35.5kWh、Tesla Model 3 - Wikipediaによれば、「Model 3」のバッテリー容量は、Long Range AWD、Long Range AWD Performanceは同一のバッテリー容量の75kWh、Standard Range Plus RWDが54kWhである。
テスラ、「モデル 3」を価格改定 ロングレンジは156万2000円値下げで499万円に - Car Watch(編集部:塩谷公邦、2021年2月18日 08:30)によれば、今や完全に同価格帯になった。
WLTCモードの航続距離(Range、Car Watchの記事より)を含めて表にまとめてみよう。[]内は、Tesla Model 3 - Wikipediaのデータ。
Brand Model | 車重(kg) | バッテリー容量(kWh) | WLTCモード航続距離(km) | バッテリー容量当たりWLTCモード航続距離(km/kWh) |
---|---|---|---|---|
MAZDA MX-30 EV | 1650 | 35.5 | 256 | 7.2 |
Tesla Model 3 Standard Range Plus RWD | 1625[1645] | 54 | 448[430] | 8.3[8.0] |
Tesla Model 3 Long Range AWD | 1844 | 75 | 580 | 7.7 |
Tesla Model 3 Long Range AWD Performance | 1844 | 75 | 567 | 7.6 |
MX-30 EV(e-SKYACTIV)はマイルドハイブリッド車(e-SKYACTIV-G)と外観・内装の見掛けはほぼ同一の車体となっているので、車重はその影響を受けている可能性がある。また、回生エネルギーを最大化できると思われるワン・ペダル走行(第389回:ブレーキペダルはもう不要!? 「日産ノートe-POWER」で、ワンペダルジムカーナに挑戦 【エディターから一言】 - webCG)には対応せず、回生エネルギーの回収も変更ができるので、バッテリー容量当たりの航続距離については不利になる可能性がある。なんといってもマツダの車の特徴は運転のしやすさ、安定性、スムーズさにある。走りを優先した結果なのだろう。【試乗インプレ】マツダ初のEV「MX-30 EV MODEL」、“まったくEVらしくないEV”と感じたそのワケ / 今秋の市販化を目指す、足が不自由なドライバーも運転操作が楽しめる開発車両にも乗った - Car Watch(西村直人:NAC、2021年2月9日 11:30)に詳しい。
・・・高い操縦安定性を実現するマツダ独自の「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus)」を進化させた「エレクトリック G-ベクタリング コントロール プラス(e-GVC Plus)」を搭載。ブレーキペダルの操作量からドライバーが必要とする制動力を判断し、その範囲内で最大限のエネルギー回生を行ないつつ、不足分を摩擦による制動力で補う「回生協調ブレーキ」のほか、人の感覚にあったトルクコントロールを可能とした、エンジン車のアクセルペダルに相当する「モーターペダル」システム、通常走行時の「D」レンジを基準に、プラスとマイナスそれぞれ2段ずつの合計5段を設定し、ステアリングに設置したパドルで変速できる「ステアリングホイールパドル」を採用。・・・
(マツダ初のEV「MX-30 EV MODEL」 一充電走行距離256kmで価格451万円から - Car Watchより引用)
他に航続距離に影響する要素としては、空気抵抗係数と車両前面投影面積、車重とタイヤの転がり抵抗係数等の要素が考えられる(ISUZU:車両の走行抵抗)。
ちなみに、ワンペダルカーについて、Car News and Rumors, Viral Videos | Automobile MagazineのElectric Fun: The Five Best EVs for One-Pedal Driving(Jeff Sabatini, Writer, Aug 6, 2019)の記事の「1. Tesla Model S Performance」には、次のような記載(和訳、DeepL無料版ベース)がある。参考まで。
当然のことながら、市場に出回っている最高のワンペダルカーは、このコンセプトを発明した会社から来ている。テスラのアプローチは、摩擦ブレーキを逆回転する電気モーターから切り離している点でユニークである。それぞれのシステムは独立して動作し、ブレーキを混合することはない。車はモータージェネレーターが提供する抵抗を制御し、ドライバーは従来のブレーキシステムを管理する。これにより、ブレーキペダルの感触が向上し、ドライバーは車の減速をよりコントロールできるようになる。
テスラのすべてのモデルがオフアクセルリジェネ(off-accelerator regen、ワンペダルによる回生のことだろう)を同様に処理するが、私たちがこのリストにモデルSパフォーマンスを選んだのは、それがこれまでに製造された市販車の中で最も速く加速する車の1つであるという理由からである。MotorTrendの同僚によるテストでは、2.3秒未満で時速60マイルに達することが可能であることが示されている。そしてもちろん、モデルSでは、テスラは現存するEVの中で最も長距離のバッテリーも提供している。
Tesla Model S - Wikipediaに見るように、「Model S」のモデルや仕様は変化しているので、EV先端のモデルだけに、最新の性能については注意が必要である。すなわち、3.3 Tri motor version ("Plaid")を見よ。
バイデン次期大統領の気候変動対策はグリーンニューディールに依存しない | TechCrunch Japan(2020年12月07日 by Jonathan Shieber)。ちょっとわかりにくいタイトル。じっくり読んで具体的に理解する必要がある。
既に日本のような国では、石油を水素燃料に置き換えるための基盤の構築が進められており、このようなインセンティブに基づいたプログラムや官民パートナーシップは、いくつかの業界のスタートアップにとっても大きな後押しとなるだろう。
・・・
David Roberts(デヴィッド・ロバーツ)氏はVox(ヴォックス)の記事の中で、バイデン氏が米国経済の脱炭素化に向けた道筋に沿って取ることができる直接的な政策のいくつかについて、非常にわかりやすく説明している。それらには、トランプ大統領が取り消しまたは縮小した125を超える気候・環境規制を復元すること、環境保護庁と協力してオバマ時代のクリーンパワープラン(電力事業者向けの二酸化炭素排出削減に関する政策)の拡大版を新しく策定すること、運輸省による新しい燃費基準の開発を推進すること、そしてカリフォルニア州独自の非常に積極的な車両基準を支持することが含まれる。
また、バイデン氏は、投資のための金融モデルに気候リスクを織り込むよう金融市場を促すことにより、気候に優しいビジネスへの投資や化石燃料からの撤退をさらに促進できる、とロバーツ氏は指摘する。
・・・
バイデン氏は9月の演説で「気候変動の影響は選択できません。それは党派的な現象ではないからです。それは科学です。私たちの対応も同じでなければなりません。科学に基づいて、共に行動する。全員で取り組むことが必要です」と述べた。
(前掲記事より引用)
世界の動きは米国が主導することになる。GAFAMとTeslaを擁し、移民により人口が増大する、気候変動に大きく影響を与える超大国だ。ただ、戦う相手が「気候変動」という地球環境の問題である。「科学」からバイデン大統領、米国は何を導くのだろうか。
バイデン新政権はどう取り組むのか、米国と世界が直面する気候変動「5つの数字」(ナショナル ジオグラフィック日本版) - Yahoo!ニュース(最終更新:1/21(木) 19:06 ナショナル ジオグラフィック日本版)。この記事は良い記事だね。問題点がよく整理されていて、わかりやすく、しかも専門的でもある。感心した。
ここを一つの出発点としてもいいだろう。五つの数字をリストアップしておこう。
昨年、化石燃料の燃焼による二酸化炭素排出量は、新型コロナウイルス感染症による世界的な経済不況で7%減少したものの、全体で約400億トンもの二酸化炭素が排出された。19世紀からの累積排出量は数兆トンに上り、世界の平均気温は上昇を続けている。
(上掲記事)
945ギガトン/400億トン≒24(年)である。400億トンは40ギガトン。森の再生で過去100年分のCO2を帳消しにできる | ナショナルジオグラフィック日本版サイトという話はあるけど、これは実行したとしても百年掛かる。それだけでは間に合わないのだ。
ナショナル・ジオグラフィック誌の記事は読むべきものが多そうだ。チェックが必要だね。
これからの「吉本隆明」の話をしよう | 先崎彰容×宇野常寛 | 遅いインターネット。今、一番ホットなインターネットは「遅いインターネット」だと思う。おもしろい。
最後の先崎氏の言葉「今日の話で言えば、それこそが「書く」ことを取り戻す営みだし、つながりに呑み込まれずに「自立」するということではないか。吉本の言葉でまとめるなら、つながりの関係の中にある「亀裂」とか「裂け目」に身を置くということ。そういう状態を探し出すための言葉が、まさに批評なんですよね。」で要約されるわけだけど・・・
さて、この人もなかなかの人だなと感動した。日本人もまだ見捨てたものではない。
『「戦後最大の思想家」と呼ばれながらも、今日においてはほとんど読み返されることのない吉本隆明──。』にはあまり同意できないけど。
(1150) マツダ MX30 EV 【レビュー&試乗】 EVだからこそできる車両制御がスゴイ!! マツダファンこそ乗ってほしい!! MAZDA MX-30 EV E-CarLife with 五味やすたか - YouTube(2021/02/14)が出た。もう45,281回視聴をカウントしている。試乗車種は、最上級のEV Highest Set、495万円成り。Basicの451万円から。マイルドハイブリッド車は242万円から(マツダMX-30は激戦区SUVで存在感をだせるのか? マイルドHVは242万円から!!! - 自動車情報誌「ベストカー」2020年11月8日 / 新型車紹介 ベストカーWeb編集部)。本音トークの辛口レビューだが、一人で車椅子で乗るための観音開き機構を搭載した開発中試作車の詳細レビューが最後に合わせられている。
価格が高いというのはその通りだと思う。今は過渡期で初期だから生産台数も少ないので仕方がない。車重も1650kg。これが頭にあったか、ボンネットが重いところも指摘。「Tesla Model 3」の1611kg(スタンダードレンジ、RWD、2019年3月、テスラ・モデル3 - Wikipedia)よりも重たい。電池をたくさん搭載しているほうが、軽いとは、テスラも侮れないのではと素人ながら思う。
まあ、最初だからね。これからだよ。
Tesla Model 3 vs. MAZDA MX-30 EV Model (02/01/2021)の記事の続き。この記事に五味やすたか氏のマイルドハイブリッド・モデル試乗のレビューへのリンクがある。
斎藤幸平氏が、『人新世の「資本論」』の中で、リチウムイオン電池の原料であるリチウムを含む灌水の急激な汲み上げが環境や住民の生活に及ぼす影響について言及している箇所で参照している書籍を調べて(84ページ)、自らの書棚から発掘したというのが実情なんだが・・・取り上げておこう。いや、間違っていた。第二章の註14だったか^^;)まあ、いいけど・・・「・・・経済活動がますます拡大することで、資源の浪費は加速していった。例えば、人類が使用した化石燃料のなんと約半分が、冷戦が終結した一九八九年以降のものなのである。」の参照文献となっている。『人新世の「資本論」』の40ページ、衝撃的な図5の前段。
わずか75年で破滅寸前となった地球
地球温暖化は、18世紀のイギリスが石炭を燃やしまくったせいで、孫や子の代に累がおよんだ話だと思われるかもしれない。だがそれは、自分たちを無罪放免にするために歴史を悪用しているだけだ。化石燃料の燃焼の半分以上は、1989年以降に起きている。1945年まで時計の針を戻せば、その割合は約85パーセントになる(※11).赤ん坊が生まれ、成人し、世を去るぐらいの年月で、安定状態にあった地球が、破滅の瀬戸際まで追いやられたのである。
(前掲書、11ページ)
「※11」は地球に住めなくなる日 「気候崩壊」の避けられない真実 | NHK出版のページにある原注(PDF)であり、「 ※ 11 Oak Ridge によると1946年以降1376ギガトンで、1578 年以降の排出量の87パーセントになる。」と記載されている。
リチウムの灌水の汲み上げの話は、Kate Aronoff | Page 1にある著書「A Planet To Win: Why We Need A Green New Deal (Verso)」が参照されている。
帯には「今世紀末までに日本をふくむアジアの大部分が居住不可能。」「4℃上昇で北極圏にヤシの木が生える。」「2050年までに気候難民が10億人に。」とある。ニューヨーク・タイムス紙ベストセラー第1位。原書は「The Uninhabitable Earth Life After Warming」(David Wallace-Wells、2019)である。この本にも「人新世」の用語が頻出する。「気候崩壊」の避けられない真実、知られざる「戦慄の未来」というわけだ。
上記の著者インタビュー(森 摂(オルタナ編集長)2020年12月2日)も直近の現実を踏まえた補完になるだろう。
数日考えてきたが、なかなか前に進めない。他の思考作業を進めていることもある。同時には深くは考えられない。そうは言っても何か書きつけてみないと始まらないのだが、そうこうしていると現実はどんどん動いていく。トヨタEV本格参入へ 2021年に新型EVが2車種、PHVを1車種投入で電動車加速 | くるまのニュースの動き。これも、(1070) 【ついにあの巨人がEV市場へ本格参入】反撃の狼煙か? トヨタがアメリカ市場で新型電気自動車を3種類も発売へ - YouTube(EVネイティブ【日本一わかりやすい電気自動車チャンネル】2021/02/12)のデスクトップのノーティフィケーションで知ったのだ。
斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』のなかに『電気自動車の「本当のコスト」』(集英社新書、82ページ)という項目がある。もちろん、それだけではないのだが・・・当然の指摘だ。人類にとって、何が必要で、何が必要でないのか。そういうところまで話は行き着く。コロナ禍の今、ニュー・ノーマルがどこに行き着くべきか、そんなことを思わせる。
人新世の行く末を考えるための素材として「EV」は最適な対象だろう。トヨタは別にEVを売らなくても好調なのだ。今のところ。
さて、EVネイティブもファクトチェックが必要と言っていたが、「Closer to Truth」のために、一応取りあえず読むべきものをピックアップしてみた。最後の記事が最もおもしろい。しかし、それでも斎藤幸平氏の議論に答えられていないだろうとも思う。
人新世 - Wikipediaへのリンクも残しておこう。
谷口智彦氏は安倍首相の外交政策スピーチを作る仕事を7年勤められた方だとか。第一章は『「当用現代史」の試み』と題されている。「当用」は「東洋」の誤記ではない。当用漢字の「当用」、差し当たっての間に合わせというニュアンスと謙遜されているが、当事者(?)のための「実践実用」的現代史ということらしい。日本史ではなく、日本人か理解すべき世界史だ。
元々、「海上自衛隊士官候補生のための現代史」、「士官・官僚・政治家・幹部候補生のための現代史」のようなタイトルを考えていて、「新しい時代を指導的立場で担っていく人、いきたい人なら、絶対に知っておくべき現代史」を書きたかったとのこと。
内容的には、世界現代史を語るのにこれだけでは足りないだろうとは思うが、それはともかく、重要な、知っておくべきことが書かれているのは間違いない。そして、第九章「楽観論者だけが未来をつくる」、第十章「日本人の変革能力」が前向きになるための切っ掛けになればいいね。
著者については、いつも千夜千冊で検索して、どのように正剛先生が著者や著作を見ているか、確認する。1381夜『通貨で読み解く世界経済』小林正宏・中林伸一|松岡正剛の千夜千冊の最後に置かれている参考情報の最後に「これは小説なのだが、谷口智彦の『通貨燃ゆ』(日経ビジネス文庫)がなかなか説得力に富んでいた。」とある。
今、世界を把握するのにヨーロッパをどう捉えるのかという問題があって、SDGsやEV化の話題ではさすがの対応と見えるが、世界的に見るとヨーロッパが経済的に退潮しているのはなぜだろうと思っている。ジョージ・フリードマンの「100年予測」でもドイツは(フランスも)衰退することになっているのだが、ヨーロッパ退潮の傾向と対応しているのだろうが、それはなぜかということを知りたい。その答えはこの本にはなかったと思う。それから、現在の日本を知るにはレーガンの時代が重要だと思うのだが、項目として挙がっていない。変曲点はそこにある。
世界が変わりつつあると実感し始めた。僕自身が変わりつつある。ワーカホリックが生活を知り始めた。未知の世界に入った。先導するのは、PodcastやLINE、その他のメディアなどによるコミュニケーションだ。なぜ、そんなに狭い世界に閉じ籠っていたんだろう。愕然とする部分もある。もっと自由なワーカホリックもあり得たのに。
Clubhouseの話題がPodcastに載った。昨晩はBackspaceで、今日はRebuildで。これ自体は既存テクノロジーの活用らしいが、アイデアが新しい。そして、昨日のニュースでRobinhoodの株式投資で株が大きく乱高下する事態が生じていると言う。儲けを目的としない株の購入が引き起こしているとか・・・
出汐町の「ちから」まで、散歩がてら、そばのパックなど昼食を求めに歩いた。五千歩以上歩くことが目的。Pat Metheny Groupの「Speaking of Now」を聴きながら。
ちからに向かう道
ちからから帰る道
帰宅中に交差点でMAZDA MX-30に遭遇。マイルドハイブリッド車だろうね。(825) MX-30EV ついに試乗!マツダ 新世代モデルの集大成は電気自動車! LOVECARS!TV! 河口まなぶ が熱く語る試乗レビュー - YouTube(2021/02/03)の動画では、EV Modelなら後部のドアの窓に「ELECTRIC」のシールが貼ってあるはず。この動画はEV Modelをべた褒めだった。
昨晩は、少しFOSDEM 2021 - Perl and Raku Programming devroomを覗いていたが、受信状態が今一で集中しきれなかった。そして、時間の束縛のあるライブはなかなか難しい。
今朝はRebuildのライブと山崎隆之八段、深浦康市NHK杯、準々決勝第1局を同時に流していた。将棋は凄い戦いだった。渡辺名人の予想を超えた手を何度も指す山崎八段の勝利、解説も大変面白かったけど。
さて、Robinhoodを調べ始めると、知らない世界がさらに広がった。
さて、世界をどこまで追いかけるか。それが問題だ。
さて、日本にも素晴らしい経済学者・哲学者・批評家・論客が出てきた。30代前半という若さ、将来も期待できる。この本も購入を迷っていたのだが、「遅いインターネット」同様に続いて、さきほどそごうの紀伊國屋書店で購入した。決め手は、19ページにある「ポイント・オブ・ノーリターン」の言葉を見つけたからだ。「・・・危機はすでに始まっているのである。」「・・・急激で不可逆な変化が起きて、以前の状態に戻れなくなる地点(ポイント・オブ・ノーリターン)は、もうすぐそこに迫っている。」実は、Rebuild.fm Ep.295のタイトルが「Point of No Return」(hakさん)だったのだ。尤も、Rebuildの内容は環境問題ではなかったかもしれないが・・・妙に頭に引っ掛かっていた。
「第一章 気候変動と帝国的生活様式」の最初の項は「ノーベル経済学賞の罪」(16ページ)から始まって現状が要約説明されるのだが、知らないこともいろいろとあり、そうだったのかと思う。的確な要約であり、これはやはり大変なことだと改めて気づかされる。もちろん、『はじめに---SDGsは「大衆のアヘンである」』(3ページ)も刺激的だ。「近代化による経済成長は、豊かな生活を約束していたはずだった。ところが、「人新世(ひとしんせい)」の環境危機によって明らかになりつつあるのは、皮肉なことに、まさに経済成長が、人類の繁栄の基盤を切り崩しつつあるという事実である。」と。
更新日記では、今年から「生活やEVを通して世界を見る」ことによって、「人新世」について考えてみたいと思っている。「人新世」とは「人間の活動の痕跡が、地球の表面を覆い尽くした年代という意味である」(4ページ)。
今日は巣籠生活で1000歩に達していなかったので、夜は速歩に出た。5000歩弱まで伸ばした。「遅いインターネット」は随分前に知っていたのだが、購入すべきかどうかと迷っていた。遅いインターネットからの情報発信の中身の濃さに驚いて、今年になって購入した。吉本隆明の「改訂新版 共同幻想論」(角川ソフィア文庫、2020年)は、これに関連して先行して購入していた。まだ、じっくりとは読んでいない。合わせて少しずつ読むつもりだ。
最新の遅いインターネットからの記事は、出島社会のすすめ── 連帯ブランディングより幸福な分断を | 遅いインターネットである。おもしろい世界の捉え方だ。いろいろな連想が湧いてくる。同床異夢とか、我田引水とか。異言語世界に住めばコミュニケーションは難しくなるのは当然だが、同じ日本語を使っていても話が通じないことはよくある。自分自身でさえ、日本語で書かれているものが理解できない場合もあるわけだ。それは背景知識がなかったり、その日本語の説明が不足している場合もある。様々な場所に分断があり、壁がある。その一種が「バカの壁」だろう。そんな分断のイメージとは成田悠輔氏の言う「幸福な分断」は少し違うかもしれない。
むしろ、下手に分断というか壁を乗り越えない方がよいというわけだ。おそらく、フェイクニュースを読まないこと、SNSの炎上に関心を持たないこと、SNSでブロックを効果的に利用すること、ブログにコメント欄を作らないことというような具体的な方策がそれにあたるのだろうと思われる。
言わば、戦略的・意図的な分断だが、それでうまく済ませることができればいいだろうけどとは思う。それで全体世界が良い方向に向かえばね。
そこで「遅いインターネット」が必要になるわけだ。一つのサンプルは台湾のvTaiwan。MIT Tech Review: 「ネットの意見が法を作る」 デジタル民主主義で世界をリードする台湾の挑戦に詳しい。更新日記では、Rebuild: 271: Singularities、複数の代替え可能な未来 - Perlピープルとして、私たちは標準的なソリューションを信じていない (Audrey Tang) (2020/06/12)で取り上げた。宇野常寛氏が想定しているのはそういうものだ。今、日本にはJoinさえないだろう。既に民主主義が選挙を通じて機能しなくなって久しい。投票したい人が出てこないのだから、どうしようもない。完全に国民と政治は乖離している。ポピュリズムがあるだけだ。そこで民主主義を半分諦めるという表現が出てくるわけだ。実際上それ以上の状態が現実だから、半分でも取り戻せればOKだと思う。
「遅いインターネット」の記事で最初に凄いなと思ったのは、小山虎 | カントからチューリング・マシンへ〜コンピューターの芽を育んだドイツの哲学と数学 | 遅いインターネット。これもどこかで取り上げたい。
テスラ モデル3が中国で2020年の電気自動車ベストセラーに〜中国製大衆車EVが追撃 | EVsmartブログ 2021-01-31付け記事が出た。昨晩は、(432) MAZDA × FM802 MX-30 EV MODEL オンライントークイベント - YouTubeを見た。その前に、(432) 【マツダやる気ないよね?】マツダの初EV《MX-30 EV MODEL》に感じた、マツダの電動化に対する姿勢への大きな違和感 - YouTube 2021-01-31付けの動画を見ていた。
MAZDAの考え方にはある意味、CO2排出量削減・コストという観点から徹底的な合理性があるように思えるが、バランスが欠けているのは価格だろう。コストが下がるなら価格も下がる必要がある。それは量産できるかどうかという問題もあるわけだが、日常使いの車という位置付けなら軽並み、あるいはコンパクトカー並みの価格帯で出す必要がある。しかし、現段階では、結局は、富裕層向けのセカンドカーという位置付けにならざるを得ない。富裕層向けなら価格を考える必要もないわけだ。CO2排出量削減とデザイン・運転性で特徴を出そうということになる。
それはともかく、EVとは何か、Teslaとは何か、そしてTesla Model 3とは何かというところを押さえる必要がある。
まあ、Tesla Model 3との比較においては、日本の価格はともかく、同価格帯なので、性能だけ見れば比較にならない。MX-30 EV Modelの年間販売台数が日本で500台という点も比較にならない。後はデザイン、哲学・思想や運転のし心地・乗り心地がどうかだけど、その観点から誰か比較レビューを出してくれるとうれしい。
見つけた!→【手頃なEVのベストチョイスは?】マツダかミニか 各ブランドの性格が顕著 短所は大差なし | AUTOCAR JAPAN。この評価は読ませるね。MX-30は適切に評価されている。
他のモデルとの比較を知りたいね。(539) マツダ MX-30 【試乗レポート】 ベースのCX30とは異なる乗り味!! マツダの新たな走りが楽しい!! MAZDA MX30 E-CarLife with 五味やすたか - YouTube (2020-10-13)では、超お勧めとのことだし、242万だね。こちらがお買い得なのかな。まだまだ、ICE車とEVは同列に論じられないとも思える。
編集部総出で品定め!! マツダの新鋭MX-30は果たして買いか否か!? 2021年1月13日 / 試乗記 ベストカーWeb編集部の記事も人によってさまざまな評価が出てくるものだと思わせる。
【なぜ月1000台?】マツダMX-30、多い? 少ない? マイルドHV先行 21年1月EV 22年レンジエクステンダー | AUTOCAR JAPAN - (3)の記事も重要だね。ロータリエンジンを使うレンジエクステンダー搭載EVが差別化の要になるのかもしれない。
マイルドハイブリッド・モデルの実際の売れ行き、マツダ MX-30 新車販売台数推移 - クルマを買う!。
(541) 走りはマツダ最上級? マツダ MX-30 EV MODEL 試乗レビュー by 島下泰久 - YouTube(2021/02/01)が出ているね。
結局、EVは電池を制するものが世界を制することになるのではと思われる。噂のLFP電池がどうなるのか、当面、そこが焦点になるだろう。量産は当然として、どの電池を生産するのかが問題なのだ。そこをMAZDAは見定めているのかもしれない。
昨日は独学の1月のまとめをした。次のステップが見えるところまで来た。半年前に考えていた路線を進んでいる。順調というよりは偶然の積み重ねなのだけど、過去の蓄積と新しい発見が繋がっている。努力が成果に結びつきつつある。
来月は更新日記も20周年を迎える。新しい場所を必要としているかもしれない。